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魔王様気絶中

 魔王像の後ろから腕の方に回り込み、二人を助けようとしている僕とグリアさん。

 しかし僕が掌の部分に到着すると、手首の部分に大きくヒビが入る。

 僕は危ないからと引き返すが、グリアさんはその部分にジャンプして、ダァンと着地した。

 それにより、二人は掌の部分と一緒に落下して行く。

 それでも二人共無事のようで、なんて頑丈さだと感心するが、その音でフェイさんに見つかってしまった。

 僕は急いで逃げるが、空を飛べるフェイさんには直ぐに追いつかれてしまう。

「クラウド・ザ・ストライクウウウウ!」


 フェイさんの魔法で上の雲から何度も雷が落ちて来る。


「ぬあああああああああああ!」


 僕は魔法が唱えられる度に、ピョーンと飛び退いたりして躱し続けていた。

 結界も作っていない今は、対抗できる手段がないのである。

 背中を見せて逃げるのは無理だと、誰かしら助けが来るのを待ち続けている。

 そして初めに現れたのは。


「ヨメ、キター!」


 一番動きが素早いミアさんだ。

 フェイさんの後ろから向かって来ている。


「ぬうう、このゴミを助けるというのなら、誰であろうと容赦はせん……ぞ?」


 しかし何故か攻撃もせず、ヒョイっと避けて僕の横へと来てしまった。


「ミアさん来てくれるのは嬉しいんですけど、あの人を倒さないと駄目なんですよ?」


 僕はミアさんに伝えるのだが。


「ヒト、タタクの、ダメだイワレた!」


 ミアさんはピョンと跳んで手を挙げている。

 たぶんギルドに教えられているのだろう。


「いや、そうなんですけどね! でも今はそうじゃなくて!」


 説得をしようとするが。


「フハーッハハハ! クラウド・ザ・ストライクウウウウ!」


 フェイさんは、僕にそんな隙をあたえてはくれないようだ。

 前と変わらず当たらないのだが、もう避けるのもギリギリになってきている。

 随分使い方に慣れてきているようだ。


「どわあああ!?」


 僕しか狙っていないのは相変わらずだろう。

 ファラさんがこちらに来るのには随分かかりそうだし、ここは。


「指輪よ、お願いしま~す!」


 僕は説得よりも早い方法を選んで、ミアさんに使用した。

 指輪から伸びた魔力の糸が、ミアさんにガッチリと固定される。

 そして、僕の意識がミアさんに流れ込み。


「ワタシ、ヤる!」


 ミアさんの気持ちが確定した。

 しかも今回は前回の時のような中途半端なものではなく、完全に同調しきっている。

 ちょっとやれそうな気がする。


「ミアさん、フェイさんに攻撃を!」


「ヨメ、ワカッた!」


 指示を出すとミアさんが頷き動き出したのだが。


「こいつに味方するというなら貴様も! ……?」


 フェイさんはそれに構え。


「んショ!」


 ミアさんは座り込んで武器を腕に装着し始めた。

 剣に取り付けられた服というのか、皮の部分を、クルクルっと巻いている。

 そして自分の腕に同化するように、ぐいぐい引っ張って調整してた。


「「…………」」


 まだ随分時間が掛かりそうだ。


「ワーッハハハハ、笑わせてくれるなよクー・ライズ・ライト! あの子の準備が終わる前にぶち殺してくれるわ! クラウド・ザ・ストライクウウウウ!」


 フェイさんが魔法を唱え、またも雷が落ち始める。

 僕の状況は指輪を使う前とあんまり変わっていなかった。


「にょわああああああああ!」


 もうヤバイ、もうヤバイと思いながら、雷の魔法を躱し続けるが。


「ぎゃあああああああああ!」


 僕はついにその攻撃を食らってしまった。

 ダメージとしてはそこまでのものではないが。


「クラウド・ザ・ストライク! クラウド・ザ・ストライク! クラウド・ザ・ストライクウウウウウウウウウ!」


「ぎゃわわわわわわわわわわわわ!」


 痺れが残り硬直する僕に、フェイさんの第二第三の雷撃が落ちて来る。

 そろそろ脱出しないと本当に不味い。


「み、ミアさん、蹴りでいいです。蹴りでえええええ!」


 僕はもう待ちきれないと、ミアさんにお願いした。


「ウン、ワカッたー!」


 ミアさんは装着しようとしていた剣を諦め、わざわざ外して投げ捨てた。


「ウニイイイイイイイ!」


 そしてフェイさんに向かって跳び蹴りを放ったのだけど。


「馬鹿め、来ると分かっているものを私が避けられないとでも思っているのか!?」


 確かに、僕が声に出してしまえば、フェイさんに行動が知られてしまう。

 既に避けられて空中に飛び上がろうとしていた。

 だが更に上空から現れたのが。


「覚悟しなさいお父さん!」


「なぁッ、お父さんに何をするんだ、ファラ!?」


 魔王像の頭から跳びかかったファラさんだった。

 剣をフェイさんの鎧にぶつけて思いっきり薙ぎ斬っている。

 鎧には亀裂が入るが、フェイさんにダメージはなさそうだ。


 もうディザリアさんの救出が終わったのだろう。

 道の端には当人が縛られたまま転がっているし。

 拘束を解いたら僕達までやられてしまう。

 この処置は正しいものだ。


「ぬあ、飛行能力が!?」


 そして鎧が壊れたからか、フェイさんは大きく飛び上がることが出来なくなったようだ。

 これでもう逃げられることはないだろう。


「観念するのねお父さん」


 ファラさんはフェイさんに剣を向ける。


「ファラアアアア、お父さんは心配しているだけなんだよ!? そんなクズと付き合ったって幸せにはなれないんだ。お前の将来の為にも、このクズはここで殺しといてやる!」


「お父さん、ずっと騙されてるけど、私はクーと付き合ってないから!」


「な、なんだってええええええええええ!?」


 ついに放たれた娘の一言で驚き僕を見る。


「本当に付き合ってないですよ」


 当然その通りなので頷きながら肯定した。


「そ、そうだったのか! ……クー・ライズ・ライト、今まで私は勘違いしていたようだ。今後君のことは親友として付き合って行こうと思うんだが、どうだろうか?」


 フェイさんは充分に反省しているようだ。

 だから僕は。


「嫌ですよこんにゃろう。ミアさん、やっちゃってください!」


「ヨメ、ワタシ、ヤる!」


 命令を発してミアさんを動かした。

 思う存分叩きのめし、こうして三年越しの和解が成立したのだった。

 あとは捕まえて帰るだけなのだが、そう簡単にはいかなかったらしい。

 どうやら、下の方でも騒ぎがあるようだ。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 グリス・ナイト・ジェミニ (双子の男の子)

 リューナ・ナイト・ジェミニ(双子の女の子)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

 フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)

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