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魔王様、お姫様になる

 作った資料をスラーさんに渡し、報告をする。

 軽く資料の話をしているとフデも戻って来た。

 そのまま魔王の封印作業が行われるのだが、そこにまたフェイさんが魔物を引き連れて襲撃が来た。

 冒険者達が戦いを始める間に結界を作ろうとするのだけど、フェイさんにみつかってしまったようだ。

 無理せずギルドに避難し、魔王から魔物を操れるアイテムを貰い受けた。

 僕はギルドの外へ出て、早速指輪の力を使おうとしていた。

 狙うのはもちろんあのグリフォンさんである。

 別に鳥の顔が分かる訳ではないけど、直観があのグリフォンがそうだと告げていた。

 だから僕は掌を向けて。


「こちらに来い!」


 そう叫んだ。

 すると僕の身に着けていた指輪から糸のような光がグリフォンに伸びて行く。

 それがつながると、グリフォンはこちらに向かって来ていた。

 降下して来る姿に、多少恐怖を感じながら到着するのを待つのだが。


「ヨメ、キター!」


 僕の目の前に、ミアさんがピョンと跳んで現れてしまう。

 ミアさんの体により向けていた掌が遮られ、グリフォンはジャキっと爪をあらわにさせた。


「うぎゃあああああああああ!」


「ニャアアアアアアア!」


 僕の悲鳴とは違い、ミアさんは楽し気に手を挙げている。

 しかし、そうこうしている内にグリフォンが迫って来ていた。


「ぎゃああああああ、助けてええええ!」


 僕は背中を向けて逃げるのだけど。


「ヨメ、ワカッたー!」


 ミアさんは武器も持たずに突っ込んで行く。

 僕は止めるのか迷ったのだけど、もう止められるタイミングではなくなっている。


「ワタシ、ツヨい! ニニニニニニニニニニニ!」


 ミアさんとは結構一緒に戦って来たけど、その突進は今までにないぐらいに速かった。

 バンと平手で叩くと、巨大なグリフォンが吹き飛ばされている。

 どう考えてもおかしい。

 ミアさんにこんな力は無かったはずだが?


 ……まさか、魔族は魔物扱いで指輪の効果があったのか?

 しかも能力値をアップさせるとか、そうとう良いアイテムのようだ。

 でもなんか、僕の魔力とか使われている気がしてならない。

 これは他の魔法との併用は無理そうだ。


「ヨメ、ワタシ、ヤッた!」


 ミアさんは何時もより高くジャンプし、手を挙げて喜んでいる。

 少し予定とは違ったけど、一応戦力がアップしている気がしなくもない。

 でも僕としては何にも出来なくなるから、やっぱり戦力ダウンしているのだろうか?


「あっ、何時も通りか。はっはっはっ!」


「ウニ?」


 僕は現状を笑い飛ばし、不思議がっていたミアさんの頭をポンポン叩いた。


「ミアさん、じゃあ敵を倒して行きましょう! もちろん僕を護るのが最優先で!」


 僕は敵を指さしミアさんに命じた。


「ギギ!」


 ミアさんは頷き、近くに居るグリーンデビルを叩きに行く。


「そこに居たかクー・ライズ・ライトオオオオオオオ! やってしまえ魔物共おおおおお!」


 しかし、またもフェイさんに見つけられてしまう。

 命令に従い、グリーンデビルや別のグリフォン、キマイラのようなものや、巨大な鷲のような魔物とか、様々な魔物が襲い掛かって来た。


「うああああ、ミアさん助けてえええええええ!」


 そのピンチに、僕はミアさんに助けを求めた。


「ヨメ、マカセろ!」


 ミアさんは頑張って魔物を倒していくが、向かって来る数が多すぎるようだ。


「うあ、ちょっと不味いかも?」


 ジワリと後退せざるを得なくなって、ギルドの壁際へと追いやられて行く。

 入り口がある場所とはかなり離れてしまって逃げ場もなさそうだ。

 かなりピンチであるものの。


「あんた達、邪魔よ!」


 全く攻撃もされずに放置されているファラさんが、敵の中央を突き進んで来ていた。

 まさに無敵状態で、敵がどれだけいても関係ないのである。

 稀にファラさんの前に行く魔物が居ても。


「ファラに手を出すんじゃあない!」


 フェイさんの命令で魔物はピタリと止まり。


「はあああああ!」


 ファラさんに叩き斬られている。

 娘に手加減しまくっているから何時も通りフェイさんに勝ち目はないだろう。


「ぐぬぬぬぬ、ファラアアアアアア、そんな奴を庇うんじゃあない!」


 やっぱり魔法とかも使えないようで。


「今日はファラを取り戻すのは諦めるとしよう。しかああああああし、もう別の目的は達成している! 魔王様は奪い取らせてもらったあああああ! ファラアアアアア、また今度会おうねえええええええ!」


 どうやら魔物はギルドの中にまで入り込んでいたらしく、あのフデの魔王が縛られたまま魔物に担ぎ上げられ、ギルドの中から出て来ていた。


「魔王が逃げ出したぞおおおおおおおお!」


「まさかギルド情報を得る為に自ら出向いたのか!?」


 中に居たギルド職員や冒険者でも防ぎ切れなかったらしい。


「お、おい! 俺は助けてくれなんて一言も言っていないぞ! 違うんです。これは違うんですよ!? 俺が命じさせたわけじゃないんですからね!」


 フデは言い訳しているが、残念ながら魔王の言うことを信じる人は居ないだろう。


「助けてええええええええええええ!」


 まるでお姫様のように連れ去られて行くフデだが、助けに行く人も居ない。

 そう言えば封印はどうなったんだろう?

 まあ今更なるようにしかならないか?


 それはいいとして、またも起きてしまったフェイさんによる襲撃は今後もきっと続くことになるだろう。

 やはり住処を見つけるしかないのだが、まだ手掛かりすらもつかめていない。

 結局飛び去って行くフェイさんを追うことも出来ず、僕達は道を塞ぐ魔物達を退治するばかりだった。


 今回の襲撃で、本格的に動き出すことになりそうだ。

 戦力調査部全員がスラーさんの前に集められている。


「さて皆さん、まんまと魔王を連れ去られてしまった訳ですが、今回は丁度良いタイミングだったと言えるでしょう。魔王の封印も完了していましたし、その居場所を知れる追跡魔法もかけてあります。つまり、あのフェイという男が何処に居るのか把握できたという訳ですよ」


 スラーさんは地図を広げて、赤く光る場所を指さした。

 それはまだ動き続けて、この町の東の方面に向かっているようだ。

 意外と直ぐに動きを止め、そのまま動かなくなっている。

 そこはジェイク・キングの村と呼ばれる場所だった。


 ジェイク・キングというい人物が百年以上前に作ったと言われている村だ。

 略してJKの村と言われ、何故かその名前を聞いて異世界から来たとか言う変な人が多く集まって来るという不思議な村である。


「ふむ、隣の村に潜んでいたようですね。しかしここの全員で行く訳にも行きません。ライズ・ライト君には引き続き指揮をまかせます。ここに居る何人かを引き連れて見事捕縛してきなさい」


 やはり僕が選ばれてしまったようだ。


「はい、任せてください」


 そう返事をして、僕は仲間を選び出した。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 グリス・ナイト・ジェミニ (双子の男の子)

 リューナ・ナイト・ジェミニ(双子の女の子)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

 フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)

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