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昔やってしまった中二病に、ひたすら後悔して忘れ去ろうとしているジョージ(タイトルと内容は異なります)

 ギルドで働く僕はファラさんのお父さんであるフェイさんを追っていた。

 しかし全然見つからないからもうどうでもよくなって、別の仕事をしている。

 働きながら何かしらの手掛かりがあったら、その時動くということで落ち着いたのだ。

 で、そんな日が続き、とある日のギルドでどうやら風邪が流行っているようだった。

 僕とファラさんは受付に駆り出され、なれない仕事をこなしている。

 人気がなく暇を持て余す僕とは逆に、ファラさんの方は大人気だった。

 そんな時に現れた双子の兄妹をファラさんは僕に押し付けた。

 しかしその装備品を見て、保護者は案外金を持っているんじゃないかと見抜いた僕は、二人の手を引きギルドを飛び出したのだった。

「それで結局どんな依頼を受けたんですか?」


 何をするのか分からない僕は、この二人の兄妹に、どんな依頼を受けたのかを聞いてみた。


「俺っち達が受けたのは、キャンドルリザードの討伐だぜ!」


 グリス君は拳を握って熱く発言した。


「トカゲ倒すの、トカゲ!」


 リューナさんも目を輝かせている。

 キャンドルリザードとは、火を扱うトカゲである。

 ベイビードラゴンよりもかなり小さいが、レベルとしてはそこそこ高い。

 確か二十二ぐらいあった気がする。


 本来駆け出し冒険者が倒せるようなものではないけど、属性が丸わかりなトカゲなんて僕の敵にはならないのである。

 まあ問題があるとすれば、必要な結界をどう作るかというだけだろう。


「ってことで僕の職業は……」


 と、軽く自分の職業の説明をして。


「それじゃあ二人の職業とレベルを教えてくださいね」


 このまま行っても充分勝てるけど、念の為に二人の能力を聞いておいた。


「よく聞いたな兄ちゃん! 俺っちは、たああああ!」


 グリス君はその場で跳びあがり、着地と同時にポーズをとった。


「スーパーナイトのレベル二だぜ!」


 ナイトトルーパーや、騎士の守護者(ナイトガーディアン)なら職業にあるけど、スーパーナイトなんてものはない。

 鎌を持っていないとなると、たぶんナイトガーディアンだろう。

 子供の時にはよくあることだが、何となく付けてみたかったのかもしれない。


 ちなみにナイトガーディアンは、重い鎧を着て、仲間達を護る盾の役割をする者のことを指す。

 まあレベルが低い内は、どの前衛職だろうと差はないだろう。


「あたしは! たああああ!」


 グリス君と同じように、リューナさんはその場で跳びあがった。


「ウィッチプレスト、レベル三よ!」


 やはりその場で着地して、パシッとポーズをとっている。

 バスターメイジと言われたらどうしようかと思ったけど、どうやら違うようだ。

 そのウィッチプレストとは、後衛職に位置するものである。

 ウィザードプレストと呼ばれる職業の女性バージョンだ。


 まあ名前が違うだけで、同じ職業と考えてもらえばいいだろう。

 で、どんな職業かといえば、攻撃魔法を連射して使う攻撃系である。

 ただし、バスターメイジと違って範囲魔法は使えず、単発攻撃魔法特化だ。

 魔力がある限り撃ち込まれる魔法は、敵が一体であるならば、かなり優位に戦えるだろう。


 ただ、レベルが三だというのなら、魔法は一種類しか使えないはずだ。

 本当ならもう少しレベルを上げて来て欲しいのだが、ファラさんに頼まれてしまったし、保護者様にお礼をもらう為にも頑張らなければならない。


「お二人の能力は把握できました! では行きましょう、キャンドルリザードの退治に!」


 僕はお金のために、堂々と宣言した。


「「お~~!」」


 二人も乗り気で、手を挙げて気合を入れている。

 そしてキャンドルリザードを探しに行こうとするのだが。


「そういえばどこに生息してるんでしたっけ?」


 キャンドルリザードの資料は見たことがあるけど、生息地は書いていなかった。

 色々な場所に出るとなると、一つの場所を特定して書く訳には行かないのである。


「兄ちゃん、俺っち知ってるよ! 北の山の火口付近に出るって聞いた!」


 グリス君はそう言うが、北の山までは相当時間が掛かる。

 行くとしたら今日中には帰ってこれないだろう。

 出来ればもう少し近い場所の方がいい。


「あたしは南にある屋敷あとに出るって聞いたわ!」


 リューナさんが言った南の屋敷あととは、フェイさんが住んでいた屋敷のことだろう。

 あそこなら近いし、今日中にも帰れるはずだ。


「その屋敷なら山より近いですし、ちょっと行ってみましょうか」


 僕はその場所へ行くことを提案した。


「俺っちはどっちでもいいぜ。倒せればいいんだし!」


 グリス君は賛同し。


「あたしも大丈夫よ!」


 リューナさんも行けるということで、南の屋敷跡へ早速向かって行ったのだが、道中にコボルトが現れた。


「おっ、コボルト発見! てやあああああああ!」


 敵を発見すると、相手の強さなんて関係なしに突っ込んで行くグリス君。


「ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ!」


 怖がっているのか魔法を連射しているリューナさん。

 魔法はちゃんと狙っていないようで。


「あつい! あついって!」


 グリス君の背中に直撃するのもしばしばだ。


「そんな魔物は放っておいてもいいんですからね!?」


 そう叫んでも聞いてはくれない。


「あっ、ミスった」


 グリス君の攻撃は空を切り、代わりにコボルトが剣を振り上げている。


「ちょおおおおお!?」


 そんな状況に、僕は急ぎフォローに入った。

 鉄棒を構えてコボルトの攻撃を受け止めたのだが、僕としては結構辛いものがある。

 僕は後衛だぞと言いたい。


「兄ちゃん、そのまま押さえてて。じゃあ、行くぞおおおおお!」


 グリス君は、コボルトの後ろから突っ込んで来る。

 しかしそんな気配を感じたのか、コボルトはヒョイっと身を躱してしまった。


「うえええええ!?」


 グリス君の正面に立ってしまった僕と。


「兄ちゃん邪魔ああああ!」


 止まらないグリス君から、剣が振り下ろされた。


「うあああああ!」


 僕は振り下ろされた剣を必死で止めたが。


「ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ!」


 追い打ちをかけるように、リューナさんから炎の魔法がばらまかれた。


「「うあつ~い!」」


 それは僕とグリス君にも直撃するが、コボルトにはダメージを与えられない。

 もう僕一人の方がましだろう。

 しかも、しかもである。


「クキャキャキャキャキャ!」


 こんな僕達の状態を見て、コボルトの顔が笑っているようだ。

 是非倒してやりたいところだけど、僕達なんて相手にしていられないと去って行く。


「待てえええええ、逃げるなああああああ!」


 しかしそれを追い掛けようと、グリス君が動くのだけど。


「ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ! ファイヤ!」


 同じく追撃しようとしていた、リューナさんが魔法を撃った。


「あつ~い!」


 それままたもグリス君の尻に直撃し、その足を止めさせている。

 もしかしてワザとやってるのだろうか?


「ま、待てえええええ!」


 それでも追い駆けようとするのは根性があるが。


「待ってくださいグリス君! キャンドルリザードの討伐に行くんですよね? コボルトに目を奪われたら駄目ですよ」


 僕はなんとか肩を掴み、グリス君を引き止めた。

 下手に追い掛けて行けば巣穴に連れて行かれたり、逆に罠を賭けられてしまう。

 コボルトはそこまで狂暴ではないから色々痛めつけられて巣穴の外にでも捨てられるだけなのだけど、簡単に二人が泣かされる姿が想像できる。


「確かにそうだわ。あたし達は依頼を達成してお薬を買わなくちゃ!」


 僕の言葉にリューナさんはやることを思い出したらしい。


「う~ん、そうだな。俺っちもあんなザコにかまっている暇はないし、キャンドルリザード倒さなくちゃ!」


 リューナさんの言葉でグリス君もどうにか納得すると、やっと目的地へ向かう意思が固まったようだ。

 しかし、このまま進んだら、また同じことを繰り返すだろう


「リューナさんの魔力も少なくなったでしょうし、一回休憩して食事でもしましょうか。連携の確認もしたいですし……」


 魔力の回復よりも、僕は一度連携の確認をとりたかった。

 この二人と行動するのは思ったよりも大変だし、もう少しなんとかしないと、キャンドルリザードとの戦いも辛くなってしまう。


「じゃあ皆でご飯を食べて仲良くなりましょう」


 だから僕は、二人を餌付けするようにお弁当を取り出した。

 二人も持って来たパンやらを取り出している。


「「「いただきま~す!」」」


 しかし、何故か僕のお弁当を見た二人の反応がおかしい。


「兄ちゃん、それ何?」


 フタを開けた僕のお弁当をのぞき込み、グリス君は不思議そうな顔をしている。


「お兄さん、それ……草?」


 そしてもう一人のリューナさんの顔は、もの凄く引きつっているようだ。

 お弁当の中身には特別な物が入っている訳でもない。

 容器一杯に敷き詰められた、いたって普通の野草というだけである。


「兄ちゃん、貧乏なんだな。俺っちのこのパン、食べるか?」


「お兄さん、お肉もあるよ。存分に食べてね」


 二人共僕に優しくしてくれている。


「えっ、いいんですか? ありがとうございます! これで今日一日は頑張れると思います!」


 僕は満面の笑顔を浮かべて、二人の施しをしっかり受けとめた。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 グリス・ナイト・ジェミニ (双子の男の子)

 リューナ・ナイト・ジェミニ(双子の女の子)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラ

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

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