表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/433

フェイさんはどこへ?

 オークゾンビに追い駆けられた僕達は、必至に逃げ続けて出口に向かう。

 ちょっとしたトラブルはあったが、外に居た二人と合流して僕達は脱出した。

 仲間が戦っている間に結界を作り、魔法を発動させたのだ。

 全力で防御に数字を振った僕は、オークゾンビの攻撃を軽く受け止め耐えきると、仲間達はその間に敵を全滅させたのだった。

「はぁ、酷い目にあった。もう防御を上げるのは二度とやめとこう」


 僕は疲れた表情で息を吐いた。


「自分で引き受けるって言ったんでしょ。泣き言いうならやらなきゃいいのに」


 そんな僕を見て、ファラさんは呆れた顔をしている。


「いやそうですけど、もう少し無敵状態になれると思ってたんです」


 僕の防御力は随分上がっていたのだけど、数の暴力にやられてしまったのだ。


「はいはい、じゃあお父さんを捕まえに行くわよ。ミアも来なさい」


 ファラさんは手招きしてミアさんを呼び寄せた。


「ヨメ、ワカッた!」


 ミアさんは頷き来るも。


「だから私は嫁じゃないって言ってるでしょ。私はファラ、いい? ファラよ」


 ファラさんに怒られている。


「ヨメ……ファラ……ファメ!」


 ミアさんの思いつきで、ファラさんに新たなる名前が爆誕した。

 ただし、僕が言ったら殴られること確実だ。


「誰がファメよ! そろそろぶん殴るわよ!」


 ファラさんはツッコみ程度に、ミアさんの頭をパシッと叩いた。


「それじゃあお姉さん達はここで見張っているわね。元々そういうお仕事だから」


「ファラ、安心してくれ、もし何者かが現れたら私達が捕えておこう」


 元々見張りだったアーリアさんとグリアさんは、この場に残るようだ。

 もしフェイさんが出て来たのなら捕まえてくれるだろう。


「ええ、お願いするわ」


 ファラさんが頭を下げ。


「マタな!」


 ミアさんは手を振る。


「じゃあ行ってきま~す!」


 僕も頭を下げて、フェイさんを探しに洞窟の中へ入って行った。

 もうゾンビも倒し尽くしたし、今度こそ魔物は全滅しているはずだ。

 しかし、地下通路の中は安全でも、フェイさんがまだ何かしらの技を持っているかもしれない。

 一応注意が必要だろう。


 そして道を歩き続けて、僕達はミノゾンと戦っていた広場へ到着した。

 この場所にはフェイさんを縛っていたロープの残骸が落ちている。

 あのオークゾンビに頼んだのか自分で切ったのかは分からないが、もう自由に行動しているのだろう。


 まあ手ぐらいなら縛れる長さはあるし、回収してもいいかな。

 僕は短くなったロープをリュックの中へしまい込んだ。


「とりあえず、この場所を探さないとね」


 ファラさんは広場の中を見渡し、フェイさんの居る場所の手掛かりを探っている。


「じゃあ僕はこっちから見て行きますんで、ミアさんはこっちに来てください。ファラさんいいですよね?」


 僕はミアさんを呼び寄せた。


「ワタシイく!」


 その声に反応して、ミアさんは両手を広げながら軽い足取りで走って来る。


「はいはい、どうせ一人じゃ怖いって言うんでしょ。早く行きなさい」


 ファラさんは手で追い払うような仕草をしている。


「へ~い」


「ギギ!」


 僕とミアさんは返事をして、ファラさんとは逆回りでオークの住居を調べて行く。

 流石にここには居ないと思うのだけど、一応念の為だ。

 隠し通路なんてあると困るし。


「ヨメ、イナイな」


「居ないですねぇ」


 二人で一緒に探し始めたのだけど、人が隠れられそうな場所はほとんどない。

 物もほとんどないし、たぶん入り口の壁の裏ぐらいだろう。

 たまにある飾り付けられた動物の皮の裏もチェックし、何もないことを確かめながら回り終えた。


「結局何にもなかったですね。……ああそういえばフェイさんって浮遊してたし、もしかして空を飛んで逃げていたり?」


 僕は天井に空いた穴を見上げる。

 先ほどより随分暗いと思ったら、日が落ちて夜に変わっているようだ。

 目が慣れているとはいえ、そろそろ形ぐらいしか判断できなくなってしまう。

 僕はランタンを取り出し灯りをつける。

 

 一度町で追い駆けられた時にフェイさんは自由に空を跳び回っていた。

 魔物を操る力と同様に、あれが鎧の効果じゃないなら、その可能性はあるだろう。

 もしそうだったなら、僕達に追い駆ける術はないのだけど。


「私が運んでいた時には浮いたりしなかったけど隠してたのかしら? まあとにかく、あるかどうか分からないことを言っても仕方がないわ。別の場所を捜しましょうか」


「ギ、ワカッた!」


 ファラさんの提案に、ミアさんは手を挙げてピョンと跳ぶ。


「そうですね。じゃあ進んでみましょうか」


 僕も同意して地下通路の道へ入って行くが、こっち側にはランタンは要らなかったらしい。

 何かしらの魔法がかかり、昼のように輝いていた。


 ……今思い返せば、入る時も結構明るかったような?

 手が空くからランタンはしまっておこう。


「クー、私はこの中のことは知らないから、道を教えなさいよ?」


 そういえば、ファラさんにとっては初めての場所だった。


「あ、はい。これで入るのは三回目なんで完璧に覚えていますよ」


 僕は地図を取り出すまでもなく、ファラさんを案内しようとするのだけど。


「ワタシ、ミチ、ワカる!」


 ミアさんは自分がやりたいとばかりに、僕の服を引っ張っている。

 間違えた時に教えてあげればいいし、任せてみてもいいだろう。


「じゃあミアさん、案内をお願いします」


「ガンバる!」


 ミアさんにお願いすると、返事をして元気に先頭を進んで行く。

 最初の分かれ道を左に進み、格子のあった場所に到着した。

 ここは相変わらず閉まったままで……おや?


「開いていますね。カギは僕の懐にありますし針金でも使ったんでしょうか?」


 懐にあった壊れたカギを取り出して見た。

 やはり落としたりしてもいないし、壊れたままである。


「開け方なんてどうでもいいわよ。で、この先はどうなってるの?」


 ファラさんは僕に聞いて来るのだけど。


「さあ? 馬小屋っぽかったですけど、行く前にカギは壊れちゃいましたし分かりません。でもたぶん外でしょうね」


 僕も知らないからどうにもならない。


「じゃあ結局逃げられてるんじゃないの!」


「そ~ですね~」


 ファラさんは怒っているけど別に僕のせいではない。


「イクか?」


 ミアさんはファラさんに声をかけている。


「……残念だけど、行先が分からないのに夜追い掛けるのは危険だわ。今回は諦めましょうか」


 少し迷ったみたいだけれど、ファラさんは諦めがついたらしい。


「それじゃあこの扉は閉めておきますね。開けっ放しにしとくとスラーさんに怒られちゃうんで」


「クーに任せるわ」


 ファラさんの許可が出て、僕はさきほど拾った短いロープで、開いた扉をガッチリと縛った。

 複数個所縛ってあるから、多少の動物や魔物ぐらいなら入って来られないだろう。


 どうせもうスラーさんは帰っているだろうし、ギルドの扉は開けて貰えない。

 ……居たところで気付いてくれないから意味がないのだけど。

 そして諦めた僕達は、ギルド方面も一応探したうえで、二人が見張っている出口へ向かった。


「じゃあ僕達は帰りますから、見張りはお願いしますね」


「マタな!」


「もしお父さんを見かけたら連絡お願い」


 僕達は、アーリアさんとグリアさんに挨拶をしている。


「ええ、ここはお姉さんに任せなさい。クーちゃんまたね」


 アーリアさんは手を振っている。


「我が君、まだ仕事があるので付き合ってはやれないが、明日だったら添い寝ぐらいはしてやれるぞ」


 グリアさんは黒鉄虫で頭がやられたままのようだ。

 いつ正気に戻るのだろうか?


「いえ、遠慮します」


 僕はそれを軽く断り、手を振って別れた。

 そして今回戦ったミノタウロスゾンビの資料がこれ。



 名前 :ミノタウロスゾンビ

 レベル:44

 HP :1300

 MP :0

 力  :400(測ってないので予想値)

 速  :58

 大  :300(そういえば姿をボードに写してない)

 危険度:7

 技  :メイスの一撃。メイス薙ぎ払い。


 考察 :顔が牛の巨人のゾンビ。

     手には体に見合ったメイスを持っている。

     大きなメイスをブンブン振り回す力は、生きている時より強い。

     強烈な一撃を受け止めるのは、それなりの実力がいるだろう。

     速度としてはかなり落ちているように感じる。

     生きていた時にあった自動治癒はなくなっている。


 注意  そもそも死んでいる為に、生き物としての弱点はない。

     腕を落としても痛みさえ感じない。

     倒す為には筋肉の破壊や健の切断、色々なことを試す必要がある。



 そしてこれがオークと、オークゾンビの資料。



 名前 :オーク

 レベル:13

 HP :85

 MP :0

 力  :67

 速  :47

 大  :190

 危険度:2

 技  :武器の一撃。


 考察 :顔が豚の亜人。

     人のように武器を持つことが多い。

     斧だけではなく、剣や槍と様々だ。

     人の男よりも力が強く、分厚い脂肪は防御力もある。

     速度は人の大人と同等かそれ以下。

     元から特殊能力を持っていない為、慌てなければ倒せるだろう。



 名前 :オークゾンビ

 レベル:17

 HP :150

 MP :0

 力  :87(測ってないので予想値)

 速  :38

 大  :190(オークと同じ)

 危険度:5

 技  :武器の一撃。


 考察 :顔が豚の亜人ゾンビ。

     人のように武器を持つことが多い。

     斧だけではなく、剣や槍と様々だ。

     人の男よりも力が強く、分厚い脂肪は防御力もある。

     速度はかなり遅い。

     元から特殊能力を持っていない為、慌てなければ倒せるだろう。


 注意  そもそも死んでいる為に、生き物としての弱点はない。

     腕を落としても痛みさえ感じない。

     倒す為には筋肉の破壊や健の切断、色々なことを試す必要がある。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ