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職業説明1 測量士

 職業についてのお話1

 次回から本編という名のプロローグです。


クー・ライズ・ライト (僕)

ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)


 今日は少しギルドに登録された職業についての話をしよう。

 ギルドに登録された職業は現在三十に及ぶ。

 その就いた職業によってギルドにより成長の方向性を定められ、成長値を誘導していくのが冒険者システムである。


 僕が冒険者として選んだのは測量士と呼ばれるものだ。

 ちまたで言われるモンスター測量士とは全く違うものである。

 モンスター測量士は、一般に測量を行っているギルド職員のことを指す。

 つまり、僕を含めた戦力調査部で働いている全員のことである。


 しかし職業の測量士は、ギルドにより成長の方向性を決められた戦闘職の事を言う。

 かなり扱いが難しい職業で、冒険者の間ではレア職業と言われている。

 別に簡単に成ることが出来ないとか、特別な条件があるとかそんな事もないのだけど、成り手が圧倒的に少ないのだ。


 それもそのはず。


 賞金首や狙う相手が決まっているのなら使いどころも有るのだけれど、冒険者と魔物との出会いは殆どが突然である。

 自分の手で結界を作り出している間に魔物との戦闘が終わってしまうことが殆どなのだ。


 しかし運よく結界を作ったとしても、相手が特殊能力を使わなければ意味がない。

 物理攻撃オンリーだと何一つ役に立たないのだ。

 そしてその関門を潜り抜けても、まだ難関は続いている。

 相手の扱う力に合わせて魔法を使わないと、全く何の意味もないからだ。


 だが、それでも終わりではない。


 相手の力を観察して予測し、自分の魔法を合わせたなら、結界の内に居る相手の能力を打ち消す事が出来る。

 しかし、そこで現れる数値が低いと、自身の強化がほんの僅かになってしまう。

 相手の扱う力が二つ三つになれば、倍の労力にもなるだろう。

 それがどれほど困難なのかということだ。


 通常戦闘時では殆ど……いや、一切役に立たないのである。

 野に居る魔物の討伐とか、誰かの護衛、色々と使い勝手が悪い。

 パーティにとってのお荷物と呼ばれても仕方ないぐらいのレベルなのだ。


 とはいえ、悪い事ばかりではない。

 全てを乗り越え高数値を得れば誰もがうらやむほどの超力を扱うことができる。

 言うなれば、大魔導士が扱う超強力魔法を自身の肉体に体現させられるのだ。


 巨大な魔物とのガチ殴り合いが出来るのだから、その力がどれ程のものなのか分かるだろう。

 しかも莫大な波動を伴う魔法の力より、自身の肉体で操るその力は相当に使い勝手がいい。

 一対一でも乱戦でもどんな状況でも扱えるのだ。


 なぜこんな扱いが難しいこの職業が作られたかといえば強敵から町を護る為と言われている。

 町全体に及ぶ結界を張り続ける測量士が存在し、強力な魔法を扱う魔王の襲撃に備えていると、まことしやかに囁かれていた。

 当然ただの噂にしかすぎず、僕にとっても関係のない話……なのかもしれない。

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