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その結論で大丈夫ですか?

 僕とシャイリーンさんは、大ミミズと戦う前に力を使う準備を始める。

 魔王の使いを広場に呼び込み、能力を使わせて数字を集めていく。

 その数値を使いミミズを撃退すると、中からフデが流れ出て来た。

 どうやら生きているらしく、三人で出口を捜す。

 しかし、百体まで残り一体と知った僕は、キッパリとロープのある場所へ戻ることを決めた。

 敵が居なくなった通路を進み、シャイリーンさんの装備を外すと、穴の上に登って装備品を上げたのだった。

 やっとのことで装備品を上げ終わり、最後に残ったフデがロープを登って来る。

 これで少しほっとしたものの、どうやら不幸の剣というのは恐ろしい物のようだ。

 フデが崖を登り切る前にロープの途中に切れ目が入っているのに今気が付いた。

 装備品を上げた時に傷でもついていたのかもしれない。

 急いで登っているが、どうやら間に合わないようだ。


「ぬああああああ!」


 フデは落ちそうになるも、壁にある突起に指を引っかけて耐えきった。

 流石は元魔王だ。


「フッヒャー、切れやがったぜぃ! ファー!」


 そんな状況を見てラックは面白そうに笑っている。

 まあ落ちたところで坂に転がって行くだけなのだが。


「こんな程度で負けるかああああああ!」


 フデはそのまま極限の力を使い、自力で這い登って来た。

 そのまま無事に登りきると、ダンと崖の端に立ってハァハァ言っている。

 だがその時、足元にピシッと亀裂が入った。

 やはり地面にも装備品を上げたダメージが残っていたのだろう。


「俺は不幸なんかに負けないぞおおおお!」


「耐えるねぇ、やるじゃねぇの相棒よぅ。俺っち嬉しくなるぜぃ、フッヒャー!」


 必至に角にしがみ付いたフデに、ラックが煽っているようだ。


「だいじょうぶー?」


 そんな所にシャイリーンさんの手が伸ばされた。

 しかしそれが不味かったようだ。


「め、女神様、俺とデートを……ハッ、殺気!?」


 猛烈な勢いで拳大の岩が投げられ、フデの額に直撃したのだ。

 それでも耐えたフデは、地面に蹲って疲れ切っている。

 当然やったのはツキコさんだろう。

 どこかに居るのは知っていたんだから気をつければいいのに。


「俺が悪かった、居るのなら出て来てくれ!」


 それとも、ワザと焼きもちをやかせているとか?


「フッヒャー、出て来る訳がねぇだろう! 相棒が食われた時もこなかったのによぅ、イヤッハァ!」


 ラックの言う通り、フデの声にも返事はない。

 姿が見えないということに意味があるのだろう。

 まあそれは兎も角。


「無事上がれたってことで、じゃあ帰りましょうか」


 僕は残ったロープを引き上げ、帰りの準備を始めた。


「待てえええい、あと一体が残っているぞ! ここまでやったんだから付き合って貰おうか!」


 しかしフデに腕を掴まれてしまう。


「でもですよ、あんなデッカイのを簡単に倒せないでしょう。まず町に戻って準備をしましょうよ。ほらまたディザリアさんを呼んで来るとか」


「それは断る! だってまた飛ばされるんだもの!」


 ディザリアさんに苦手意識を感じているらしい。


「ヒャッハー! 止めとけよ相棒、きっとまた酷い目にあうぜぃ! ファー!」


 不幸の剣が言うのなら間違いはないだろう。

 一緒に行動している僕達に振り掛からないことを祈りたい。

 で、結局手伝わされることになった僕達は、入念な準備を整えている。

 ディザリアさんが居なくても勝てる方法はあるのだけど、結構大変なのだ。


「よし見つけた、あっちだ!」


 まずフデが敵をサーチし。


「いってくるねー」


 シャイリーンさんがその魔物を結界に連れて来る。

 能力を使うまでひたすら耐えて、落ちる数値を稼ごうとしているのだ。


「つれてきたよー」


 シャイリーンさんが連れて来たのは、ファイヤースライムという珍しい魔物だ。

 簡単にいうなら体が燃えたスライムである。

 当然炎を使うのだけど、二十分ぐらい耐え続けても使う気配がない。

 ちなみに資料はこんな感じ。



 名前 :ファイヤースライム

 レベル:8

 HP :20

 MP :50

 力  :40

 速  :45

 大  :60

 危険度:2

 技  :炎の体当たり。炎噴射。

 考察 :赤い体のスライム。

     その体からは炎が立ち昇っている。

     強さは普通のスライムより少し強い程度。

     気を付けるべきは炎だけだ。


 捕捉 :他にもアイススライムやサンダースライム、

     色々居ると言われている。



「全然使わないですよこの魔物、もしかして魔力切れてるんじゃないですかね?」


 ちょっとした可能性を言ってみた。

 野に居る魔物だから他の魔物との戦いがあったのかもしれない。

 シャイリーンさんに延々と体当たりを繰り返している。

 それで全くダメージがないから特に問題はないのだけど、時間だけはドンドン過ぎて行く。


「オゥ、そういえば忘れてたぜぃ、無駄に時間を掛けてるともう一回百体倒さなきゃならないんだぜぃ。ファーヒャッヒャ!」


 そんな時、ラックからとんでもない事実が告げられた。


『ええええええええ!?』


 当然僕とフデは驚き。


「そうなのー?」


 シャイリーンさんは体を傾けている。

 ラックが嘘を言っている可能性もあるが、本当だったらまた地下に行かなければならない。

 しかも数が足りなければ全部何もかも無駄に終わってしまう。


「急いで別の魔物を連れて来る! ちょっと待ってろ!」


「フッヒャー! 頑張れ相棒ぅ、アッヒャ―!」


 フデは魔物を探知して向かって行く。

 しかし無理に何十体と連れて来るから。


「おわああああ!?」


 袋叩きにされてしまった。 


「私がひきうけるねー」


 当然助けに入るようにシャイリーンさんが動くのだけど。


「ま、待て、俺はこのままで大丈夫だ!」


 あろうことかフデは自分が痛めつけられることを望んでいる。

 ツキコさんに毒されたのかもしれない。

 だからといって、今するべきことじゃないのだけど。


「フッヒャー! 変なもんに目覚めたかぁ相棒ぅ? 笑わせてくれんぜぃアッヒャッヒャッヒャ!」 


 ラックは何時も通りフデを煽り。


「時間が無いって言うのに変態行為はやめてください」


 僕は注意をする。


「誰がいつ変態行為をしたか! まあ聞け、この剣を持つ限り不幸にならなきゃ先の道に進めないって気付いたんだ! つまり自分から不幸になれば不幸度も多少減って話を進められるってことだ!」


 フデは変な結論に行きついたみたいだ。

 剣の呪いで頭がおかしくなったのかもしれない。


「フッ、ワッヒャー! バカがバカなりに考えてバカな結論をバカっぽく言いやがったぁ! フッファー!」


 その結論にラックは何時もよりも大笑いしている。


「へー、そうなんですかー?」


 シャイリーンさんが、良く分からないながらにうなずいている。

 でも、案外その結論は正しいのかもしれない。

 今まで全く特殊能力を使わなかった魔物達が、稀にだけど使うようになったのだ。

 そして数値はたまりにたまって三千を超えてゆく。

 これならきっとあのサイクロプスにも勝てるだろう。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 グリス・ナイト・ジェミニ (双子の男の子)

 リューナ・ナイト・ジェミニ(双子の女の子)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 コーディ・フル・フラグメント(獣使い見習い)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 シャイリーン・ブラック・ダイヤモンド(防御職の人)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

 フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)



 百話!

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