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異世界行ったけどカテゴリー的に人外転生ではないと思う

 湖面に映った僕は最早ニンゲンではなくなっていた。かろうじて人型は保っていたものの、輪郭はなんだかぼんやりしているし、そもそも身体を構成している物質が明らかにタンパク質ではない。何と言うか、糸状のカラフルなガスが沢山、毛糸を編むようにして絡まり合っている。それぞれのガス?の色も派手ではあるが全体的に悍ましく、ケバケバしくも暗い暗澹とした雰囲気を湛えている。例えるなら、そう。頭のおかしい現代アーティストの頭おかしい作品みたいな風体だった。


 つまり、僕は頭がおかしいのだろうか。いいや、そんな事実はこの世界の何処を探してもその一欠片すら見つけること叶わず。つまり21,。かな。だって僕は今こんなにも狂いたがっているじゃないか。どれほど、どれほど願ったって一生叶うことのない私だけの御願い。


 狂いたい。ただ、狂いたいのだ。

 一生狂ってろ。世界はそれを許す

 ほら、皆もう始めてるぞ。生まれたその瞬間から。

 乗り遅れるんじゃねぇ。このビッグウェーブに。


 世間はソンナイかからさなはかタンバエー!!証言器草かー。それでもくもく北欧から集めてきたワシントンはどこいったんだろう。ワシントンはどったのなのは ?x.。うちの早いもんになんの鳩も用意できんのんですけどわ。脳。


 でもこんな姿じゃ人前に出ることはできないな……。そもそもこの世界に果たして人が居るのかって問題もあるが。まあいるんだろうな。異世界だし。少なくとも人型のナニカは居そうだ。

 ただ、我々のいた地球地球とは別の世界、別の惑星に棲息していて、更に(おそらく)魔法とかスキルとかそのへんの超能力じみた不思議パワーを扱う生物が人間かと問われると100%違うと言い切れるが。ヒトガタならギリ新人類で通せる気ももももするうね。


 新人類。don't bleave me justttttttttttttttt.


 さて、うだうだしてても仕方がないので先へ進もう。僕が人外だということは分かった。理解した。僕は山を降りた。湖の水は飲み忘れた。


 山裾の森を抜けた先には、都合よく道が通ってはいなかった。嬉しいけど悔しいけど寂しいし嬉しくもない気がする。取り敢えず森に沿って歩いてみる。すると意外と早く道は見つかった。お世辞にも綺麗に整備されているとは言い難い粗末な道だったが、それを見て僕はとてつもなく巨大な安心感に包まれた。


 道。道である。これほど心強く、興味深く、不可思議な生態をしているものが他にあろうか。ある気もするし、ない気もする。ただ、この細く続く道は今の僕にとって未来へ続く大いなる道そのものだったし、この道をかつて歩いてきた幾千幾万もの人間のことを考えるととても虚しくなったので(なぜなら僕はこの世界が今日生まれたばかりだという疑念を捨てきれずにいたからだ)、道そのものについて考えることにした。

 雨の日には天から降り注ぐ雫を受け止め、しかして周りの地面と違ってそれは道としての存在意義を保ち続ける、絶対の領域.道。乾燥した日は歪み、曲がり、捻じれ、しかし道であり続ける。道はどうあっても道であり。それ故に永遠に芸術である。道を歩くものがいる限り道は道の運命から逃れられない。その存在意義が揺らがないがために残酷な残酷な残酷な仕打ちを受け続けけけ。でもどれだけのことをされても、道は道であり続けることができるのだ。できてしまうのだ。故に、やはり、芸術の永劫の残酷に耐え続ける運命にあるのだ嗚呼アアーーーーーー!!!!!


ailse? ヤツは道でない。永劫の存在でもなければ、安っぽい芸術にしかなりえない可愛そうな?a?i?l?s?e?。芸術に貴賤はあるし、寧ろ貴賤の象徴と言える可能性もJUJU樹十分にアル。


目が眩しい。痛い。瞼を閉じてもその薄い皮膚を透過して直接眼光を痛めつけてくるのはなんだ?日光か?本当にそうだろうか?白い光。不健康な白い光。でも痛いね。どうしょうもないね。これ以上光量を僕が調整することは出来ない。僕がどれだけ手を伸ばしても太陽には届かないように。太陽の光から逃れる術は意外と結構ありましたね。と見せかけてそんな術はこの世に一つとしてない。この星に生きる限り太陽からは逃れられない。最大最悪の厄災にしてだからこそ神なのだ。痛い。目が痛い。逃れる方法はただ一つ。すべてを終わらせるだけ。この星に、この世界に存在しなければいいだけの簡単なお仕事であるはなしである。シャボンシャボン。それでは皆様さようなら。目が痛い。


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