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お気に入りの場所
「…好き」
ポツリと呟いた言葉は、暗闇へと消えた。
空を見上げると、たくさんの星が見えた。
その近くには、月が優しく私を照らしていた。
思わず、泣きそうになったけど…我慢した。
考えても仕方ない…なのに、また考えてしまう。
彼と出会えたのは、私にとって"良かった"と思う。
いや、良かった…以上に、嬉しかった。
あんな人に出会えるなんて…。
きっと、これから先そんな人には出会えないと思う。
だけど、この気持ちは…絶対に届かないし言えない。
どうして、"絶対"なのか…?
それは、私が遠い場所へ行ってしまうから。
分かっていたはず…なのに、好きが増えてしまった。
友達の好きではなく、恋愛の好きへと。
私は、恋愛経験がないから分からなかったけど…。
これは、"恋"といえる。
お別れはまだ、言えてない。
言ってしまうと、不安で壊れてしまう。
既にタイミングを逃している気がするけど、まだ今は言えない。