hana 第9章
少し日が空きました。誠にすいません。
これからも更新続けます。
第九章 「Again」
桜「あの時の蓮はすごかったんだから。
周りがどよめいたし。
もうなんていうか…「ブワーて」空気が変わったていうの?もうほんとにすごかったんだよ。」
翔「おれも行けばよかったなー。
最後の蓮の姿見たかったなー」
桜「確かねその時弾いた曲がね…えっと…なんだっけな?」
葵「ショパンバラード第一番…」
桜「よく分かったね葵ちゃん」
葵「私が今弾いてるから…たまたま!」
桜「やっぱり。あれどっかで聞いたことあると思ったんだ。」
翔「音楽室の葵ちゃん可愛かったな。」
桜「あんた、余計な事しか言わないなら帰る?」
翔「すいません」
桜「確かね、コンクール終わった後だっな…
蓮がお父さん交通事故で亡くなったって知ったの…」
葵「でもお父さんが死んじゃったのは相手のトラック運転手のせいでしょ
蓮のせいじゃないじゃん」
桜「でも蓮は今でも思ってるんだと思う…自分のせいで死んじゃったんだって…
自分が急かしたからだって…自分がピアノを弾いたからだって…」
葵「それは聞いたの…」
桜「それから本選もあるのにピアノ弾かないで…コンクール本選の最中に中断して帰っちゃうし…それからピアノを弾いでるところは見たことないな…。」
翔「おれ、蓮が弾いてるの見た事あるよ…」
桜「え??いつ?」
翔「蓮の父さんの命日…」
桜「家行ったの?行っちゃダメってなってたのに?」
翔「しょーがねーじゃん、行っちゃったもんは…あそこ防音だから家のチャイム鳴らしても
返事ないから勝手に入っちゃった。そしたらピアノ聞こえてきた…」
葵「ピアノ弾いてたんだ…よかった…」
華「ただいま、あらみんな揃ってどうしたの?」
桜・翔「おじゃましてます」
華「なんの話してたのー恋バナとか??」
葵「蓮…くんの話してました…蓮くんのピアノについて…」
華「そっか…なら私からもお願い…もう一回蓮にピアノ…弾いてほしいの…」
翔「なら、みんなで頑張るか!」
桜「あんたはなんにも役たたないでしょ。」
翔「そうか?おれの一言で蓮がまだピアノ弾いてるの分かったんだし。」
華「翔くん…蓮まだ弾いてるの?ピアノを?」
翔「お父さんの命日に…弾いてるの聴きました…華さん出かけてるし…」
華「そーなの…よかった…弾いてたの…ね…ならもう…いいわ。」
葵「ダメ…ダメです。私は前みたいに蓮にピアノを弾いてほしい」
桜「前って?葵ちゃん、蓮のピアノ聞いた事あるの?」
葵「私もそのコンクール見てた…
そしてその演奏は私の憧れになった。
あのショパンは私の目標になったの。」
桜「そうだったんだ…」
葵「だから私は蓮にピアノを弾いてはしい…弾いてもらう…
その為に私はここに来たんだから。」
翔「おうおう、すごいやる気だねー。
あっ、もしかして最初に言ってた好きな人ってまさかの?」
葵「ち、違う違う。そーいうのじゃないよ、憧れ、ただの憧れ。私の目標だから。違うから」
華「…バカだね。ほんと高校生っていうのは…」
桜「葵ちゃん…蓮のこと好きなの?好きなんだ…。」
葵「違うって桜ちゃんまで…ほら勘違いされた。」
桜「私も蓮にピアノ弾いてほしいから…頑張ろう。」
葵「うん。」
華「これは修羅場になるね…クスッ」
桜「私も音楽について勉強しないと。」
葵「そうだね。私の部屋にピアノあるから。」
桜「あそこの部屋、葵ちゃんの部屋になったんだ。」
葵「そーだよー結構広いんだよ。」
桜「今日はもう遅いから、作戦は明日からだね。」
翔「作戦Bだな!」
桜「なんでB?」
翔「作戦AよりBの方がかっこいだろ」
桜「変わんないよ。別に」
翔「葵ちゃんも、頑張ろうね。」
葵「Again…作戦名はAgain。もう一度弾いてほしいって願いを込めて…。」
翔「かっけー。それに決まり。」桜「いいね。」
そして夏が始まる。
続く…
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