hana 第7章
第七章「弾かない理由」
葵「嫌だ」
蓮「なんじゃと?もっぺん言ってみ」
葵「私は蓮のピアノが聴きたい。
だって蓮はピアノを捨てれてないもん。
こんなにピアノの周りが綺麗なのだって、
調律がきちんとされてるのだって」
「蓮はピアノがまだ好きなんだよ」
蓮「おれの父さんは、コンクールの日に死んだ。
その日は母さんも忙しくて
一人でコンクールに挑んだんだ。
父さんは…
そんな俺を早く見に行くために急いだんだ。
そんな時だったよ。
父さんが交通事故にあったのは…
居眠り運転のトラックに轢かれた。
即死だったらしい」
「 あの日、絶対来てなんか言わなければ…」
「順番がもっと後なら…」
ピアノなんかやってなければ…
蓮「だから、俺はもうピアノは弾かないんだ」
葵「でも、それは蓮のせいじゃないし。
蓮が弾かない理由には…」
蓮「俺のせいなんだよ…もういいんだよ。
この事はもう喋りたくない…」
蓮 「もうお前と話したくない」
桜・翔「ただいまー」
蓮「…今日は帰れ」
桜・翔「なーしたのーそんな怖い顔して」
蓮「今日はそんな気分でない」
葵「誰が来たの??」
桜・翔「葵ちゃん?」
蓮「おれは寝るからちょっと上がったら帰れ…」
「じゃぁな」
桜「なんで葵ちゃんが蓮の家にいるの?」
蓮「そいつから聞け…おれは寝るから。」
「おやすみ」バタン。
葵「い、いそうろうです。」
「訳あって蓮の家に住むことになりました。」
翔「そうか、そうか。
でさ、あいつなんであんな機嫌悪いの?
なかなかないぞ…あれは。」
桜「確かに…いっつも省エネ怒りなのに…
今日は久々のガチじゃん。」
葵「幼馴染の二人に相談があります。
蓮…くんはどうしたらピアノを弾いてくれま
すか?」
桜・翔「だからか…禁断の箱を開けたのか…
これ…今夜は長くなるぞ…」
続く…
読んでいただきありがとうございます。
まだまだhanaは続くので、末永くよろしくお願いじす。