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hana 第6章

第六章 ピアノ部屋


葵「おっじゃましまーす、二階上がるね」

蓮「おま、ちゃんと手くらい洗え」

葵「ぶーーー蓮ってお母さんみたい…

それじゃうるさくいって嫌われちゃうよ。」

蓮「うっさい!余計なお世話じゃ。はよ手洗って

こい。そんでないと掃除はなしや」

葵「はいはい、分かりましたよ!洗ってきます」

蓮「まじで、なんでこいつと住むことになったん

だろう…」


五分経っても二階に上がってこない葵…少し心配になってきた…


蓮「女のトイレって長いもんだべ…そうだ…」

葵「お待たせ…掃除しよっか!」


そこで見た景色はまるで想像と違っていた…

ホコリどころか、ちりひとつないピアノ周り。

なのに…

異常な程にボロボロの積み上げられた楽譜。


葵「この楽譜は?」

蓮「ん?あぁ…昔のやつだ…もう捨てるんだ」

葵「こんな色が変わるくらい使ってたやつを?

演奏者の命だよ?それを捨てるの?」

蓮「もう弾かないからな,ピアノは辞めたんだ。」

葵「嘘!ならなんでピアノ周りだけこんなに綺麗

なの?音だって…

ほらちゃんと調律されてる…楽譜だってなん

だかんだで捨ててない…」

蓮「…気に入ったか?

ならそのピアノ好きに使っていいから。

後、ここ一応防音だけど横の部屋おれだから

12時以降は弾くなよ。

奥のソファ出したらベット入れるから…

後は自由にしてくれ。」

葵「ねぇ、ちょっと…」バタン


勢いよく閉められた扉。

その奥の蓮の顔は分からない…

けど何かを抱えているのは分かる。


葵「ねぇって!まだ待って!なんでピアノ辞めたの?教えてよ」

蓮「うるっさいな!

こっちだって言いたくない事あるんだよ。

わかったらあっち行け。

ピアノはもういいんだって。」

葵「もしかして…お父さん?」

蓮「なんで…知ってるんだ?」

葵「トイレの時…仏壇チラッと見えて…」

蓮「二度と…」


「 俺の前で二度と親父のこと出すな。」


その時の蓮の顔はものすごい怖かった…けど…

その中には、

それ以上の悲しい事があるのが分かったから…


葵「嫌だ!」


だって私は…蓮のピアノが…大好きだから。


続く…









ここまで読んでいたたぎありがとうございます。

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