3人の出会い Another sky2
先日お伝えしていた番外編「3人の出会い中編」です。先週は忙しく執筆する時間がなかったために、この機会にずっと放出したかった番外編を出すことにしました。
番外編 中編 「作戦会議」
?「お前か、おれの弟泣かしたの」
桜「え??」
?「兄ちゃんこいつだよ、この金髪の女」
桜「こいつ、」
それはさっきの相撲で自分に負けた一個下の男の子だった。
負けた腹いせに兄弟を連れて来たのである。
桜「負けたくせに兄弟連れてこないと何もできないって…とことん ダッサイやつ。」
兄「おい、よそもん!弟に怪我させたくせに、謝りの一つもなしか? 調子乗んなよ!金髪!」
髪を掴まれた桜は、その兄に殴りかかった。
しかし相手は二人。敵うわけもなく桜は袋叩きにされた。
蓮「お前、食い物買いすぎだ!祭りは明日もあるんだぞ」
翔「今日は今日。明日は明日じゃ。おれは今を生きてんだ」
蓮「…なぁ。あの道の真ん中のやつさ…桜さんじゃね?」
翔「おーい、どーしたんじゃ…って、血だらけやん。なしたん?」
桜「あんたらに関係ない。ほっといて」
翔「関係ないわけないやん。おれら…ダチ…やろ。なぁ蓮」
蓮「おれは最初からそーだと思ってたからな」
桜「そーなの…だってあたし嫌われてると思ってたから」
翔「何言ってんねん。楽しかったやろ色々戦って」
蓮「あれだ…ドラゴンボール」
翔「そうや!ピッコロと悟空が戦ってたけど、いつの間にか一緒に戦って仲間になっとったやろ。」
蓮「…おれはベジータのこと言ったんだけど…」
桜「…うわーーん」
蓮「いきなり泣くなや…」
翔「蓮…どーしよ泣きおったで…どーする」
蓮「しゃーねな…おれんちで作戦会議するか…」
これが初めて三人で帰った帰り道である。
蓮「チャリで来てよかったな。」
翔「ほんとよ。おれはなんか後ろの方が重いけど…」
桜「お、女の子相手に重いとか言うな。ハゲ、チビ。」
翔「お前でもそーゆーの気にすんのな。」
蓮「やっとちゃんと話した気がする。」
桜「ここ右に曲がったとこあたしん家。」
翔「あっこ?」
桜「そうだよ」
翔「おれは左に曲がったとこ」
蓮「おれはまっすぐのとこ…」
翔「おれら家近くね?」
桜「確かに…家の前まで乗っけて。泊まるって言ってくる」
翔「おう…」
蓮「やっぱり二人より三人やな。しっくりくるわ」
翔「だな。」
桜「その…ありがと…友達になってくれて。」
翔「お前そのキャラきっしょいぞ!」
桜「うるっさいな。人が優しゅうしてるとこに」
蓮「桜はうっさいキャラじゃないと。」
少し行った先に見たことない外国人の男の人がいた。
桜「おとん」
桜父「お帰り。なしたんやその傷。まさかこいつらかやったのは?」
翔「ち…違います」
桜「この二人はね友達。大友達!」
桜父「おぉ。そうか…桜友達できたのか…」
桜「てことで、蓮の家泊まってくるから。お母さんによろしく」
桜父「おう。行ってこい。」
翔「放任主義な家やな。」
蓮「てかいきなり呼び捨てかい。」
桜「嫌だ?」
蓮「別に蓮でいい」
翔「おれも家寄ってく、ちょっと待っててくれ」
蓮「お前は必要ないやろ。電話すれば。」
翔「ちょっと用事があるんや」
10分くらいたって、やっと家から出てきた翔。
桜・蓮「遅い。」
翔「すまんすまん。でも見てみこれ」
桜「これって?」
翔「クッションや。二ケツしたらケツ痛くなるやん。一応女だから。
桜「ありがと。」
翔「…やっぱりこいつが素直だときしょいな。」
蓮「翔だって照れとるやん。顔赤いで!」
翔「うるっさいな。それじゃ蓮の家に出発じゃ」
桜「おぉーー」
翔「うっ…やっぱりちょっと…重い。」
桜「うっさいな」
桜「…大きい。」
翔「蓮の家はでかいだけだけどな」
蓮「それを言うな」
桜「親は?」
蓮「遅いから誰もいない」
翔「そんでさ、桜は誰にやられたの?」
桜「確か浜田兄弟って言ったかな」
蓮「あいつらか…」
浜田兄弟とは、田舎でたまに見る通称「ヤンキー」である。少しオラオラな人…凶暴な人なのだ。
翔「敵討ちだな」蓮「だな」
桜「でも…どーやって?」
蓮「ここに今までの優勝分の祭りの券が15枚ある。 これを餌に使う。」
桜「でも負けたらそれ無くなっちゃうんだよ」
蓮「負けない。桜の為にも勝つしかないっしょ」
翔「作戦は?」
蓮「あいつは去年も優勝してる。今年も優勝するはずだ。だからこのチケットを賭けて、最後に勝負する。あいつは優勝しているし、人も多いから絶対のってくる。」
翔「それだけじゃ勝てないやろ」
蓮「だからおれらは二人で戦うんだよ」
翔「どーやって?」
蓮「お前が最初に戦って、負ける。」
翔「負けるんかい。」
蓮「ただ負けると違うぞ。目的のある敗北だ」
翔「そーゆーことか」
桜「なに言ってるのかわからない」
蓮「力じゃ勝てないのは分かる。ならこっちは頭で勝負じゃ」
桜「どーゆー事?」
蓮・翔「にっしっし!」
続く
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