hana 第16章
hana16章です。いつもご愛読ありがとうございます。
好き…好きとはなんだろう…
告白されて…その人のことがずっと前から好きで…実は両思いで…
けれど…告白された時…頭に思い浮かんだのは…その人ではなかった。
16章 「好き…って」
梓「わたし…橘くんのことが…好き」
キャッーーとうとう言っちゃった。わたしの長年の思いを…こんなタイミングで…
もう私のバカバカバカ。もっとムードとかあるでしょ。もうバカバカバカ。
橘くん絶対困ってる…チラッ
えっ?えっ?えっ?何かの聞き間違い?
好き?俺の事を伊吹が?まさかな…
蓮「えっ…あの…その…さ。俺もさ伊吹のこと好…」
桜「蓮。大変。葵ちゃんが怪我した」
扉の向こうから桜の大きな声がする。
蓮「すぐいく」
蓮がものすごい早さで走っていく。
梓「バカ…」
ちっくしょー。今すぐに返事したい。言いたい。
俺も好きだったって。ずっと前から好きでしたって。けど…
葵「あっ、蓮。お疲れー」
蓮「なしたんや葵。怪我ってどこやった?手は?手は大丈夫か?」
葵「大げさだよ蓮。自転車で転んだだけだって」
蓮「バカたれが。チャリ上手く乗れんのに、カッコつけて乗るな。転んだとこにガラスとかあったらどーすんだよ。手怪我したら…このバカ」
葵「そんなに怒らなくてもいいじゃん。もう…」
蓮「お前は当分チャリ乗るの禁止。」
葵「えーなんでぇー。一人で出かけられないじゃん…いやだーー」
蓮「その時は…俺の後ろ…乗りゃいいだろ。」
葵「そうだね。その方が楽だし」
蓮「重いの乗せるこっちの身にもなれ。ボソッ」
葵「…やっぱり蓮嫌い」
蓮「そうかよ。別にお前に嫌われてもいいし」
そんなこと思ってないくせに…
けれど、こんなに心配してくれる蓮…
相当急いで来てくれたのか、裸足で額にうっすらと汗をかいている蓮。
面倒見が良い蓮。
料理がうまい蓮。
音楽を好きな蓮。
そして…
ピアノを弾く蓮が…
好き…
葵「けど卵割れちゃった…みんなごめん」
蓮「卵ならある」
葵「え?」
蓮「野菜室にあった」
桜「オムライスできんじゃん。パーティーだー」
翔「いよっしゃーーーー」
蓮「チキンライスできてるから」
葵「はーい、はーい。私卵やりたいでーす」
桜「なら女の子3人でやろ」
葵「いいね。やろやろ」
梓「楽しそうだね。やってみようか」
蓮・翔「いやな予感…」
続く…
告白のシーンは自分で書いててドキドキしながら書いています。
読み手の人にどう上手く伝えられるか…毎日試行錯誤の繰り返しです。
身近で感想を言ってくれる人がいて、書いていて楽しい毎日です。