表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/26

hana 第12章

hana第十二章更新です。最近は小説に入れる曲を自分で弾いてから書いています。

「月の光は」自分も大好きな曲です。

部屋に響く音色。忘れられないこのピアノの音。

俺の、俺だけの音。

自分の音だけが響く、薄暗い部屋。

残りあと少しで終わる…


ドビュッシー作 「月の光」

忘れたくても忘れられない。


この曲は…父さんが好きだった曲。


第十二章 「月の光」


ウソつき…曲が終わったと同時に響いたその声に、声を荒げた。

蓮「お前…寝てたんじゃないのかよ」

葵「横の部屋でこんな音弾かれたら…誰だって起きるよ」

蓮「すまん…悪かったな。」


この部屋防音で、そんな音聞こえないはずなんだけどな…


葵「弾かないって言って、結局弾きたいんじゃん」

蓮「そーゆーわけではない」

葵「月の光…だよね…」

蓮「父さんが好きだった曲なんだ」

葵「私も弾く。天国にいる蓮のお父さんに届くように…」


彼女が弾くピアノは、自分のものとまるで違っていた。

その丸みのある優しい音に、自然に涙が零れた。

同じはずなのに、やけにゆっくりと時間が流れていた。

カーテンの隙間から溢れる月の光。

彼女は


美しかった。


葵「どうだった?って泣いてるし」

蓮「よかった…けどリズムが甘い。自分に酔いすぎ。アレンジしすぎ。」

葵「なによそれ。もう寝る。おやすみ。」


蓮に少しでも笑顔が戻ってくれて良かった。


葵「明日からだから。楽しみにしといてね。蓮」

バタン。戸が閉まる音がピアノ部屋に響いた。


蓮「ありがとな…葵」


こいつといると退屈しなさそうだな。面倒だけどな…

続く…



今まで読んでいただきありがとうございます。

次章からは夏が始まり少し違う展開を期待してください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ