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プロローグ
プロローグ
私はいつも、後ろにいた。
そして、貴方が傷を負った時も私だけ無傷だった。
みんなが続く接戦で疲労困憊しているときも、私は息を乱してすらいなかった。
いつも、いつも。いつも・・・。
このころ貴方とまともに目を合わせられない。
罪悪感で、今にも消えてしまいそうだからだ。
そうだ、いっそ消えてしまえばいい。
そんな風に思ったこともあった。
しかし、何の役にも立たず消えていくのは嫌だった。
私も、頑張らなくちゃ。私もみんなみたいに強く。みんなと・・・。
私も・・・。
私はそびえたつ呪われし塔に、吸い寄せられるように向かった。
つよく、ならなくちゃ。