episode2【任務開始!】
どうも。【いつかの天魔の智也くん】です。ながいねw自分でもめんどくさい名前だと思うわ。ではみていってくださればうれしいです。ではどうぞ!
あれからどれくらいの時が経ったのだろう
「ようやく起きたか?クロ」
芝生に横たわるクロの頭の横に座っているのはシスター・ルキだった。
「ルキ・・・さん?」
「おはよう!」
手を斜め四十五度の角度に曲げ敬礼のような格好で挨拶をする
「・・・ここは、一体・・・」
起き上がりあたりを見回しルキに疑問を問う
「ここはお前の”夢”の中だ」
「夢・・・・あぁ、ルキさんの魔法ですか」
「その通り!フハハハ」
顔を上げ高笑いをするルキの横には酒樽が大量に置いてある。
「・・・一体どれだけ飲んだんですか?」
「文句はきかねぇぞ?これは夢なんだからな!アハハハハ・・・・アッ」
いきなり地面へ倒れたルキ。「飲みすぎだろ」クロは思ったが口にはしなかった。
できなかった。
言おうとした途端目が覚めたのだ。
◇◇■◇◇
目が覚めた瞬間目に入った風景。
それは、いくら手を伸ばしても届かないような高い天井だった。
お腹の横あたりがあったかいこちに気づき、クロは確認しようと起き上がった。
そこには腕を枕にして、眠っているエリーがいた。
そこで初めてクロは気づいた。今がよるだということを
「・・・風邪ひくぞ」
エリーの頭を撫でながら聞こえないように言ったつもりだったが
「病人には言われたくないな」
「起きてたの?」
「起こされました」
イタズラな笑らうエリー
「それは申し訳ありません」
それを小芝居で返すクロ
「ニヤニヤ」
それを窓の外からニヤけながら(と言っても口で言ってるだけで顔は無表情のまま)見ている、
ミルキがいた。
「・・・エリー、窓の鍵占めて、カーテン閉めてくれる?」
「そうね」
エリーは座っていた椅子から立ち上がり、窓の方へ歩き出す
「ちょ!ごめん!あやまるからしめない――」
「・・・しめだされた。いや、元々外にいたか」
ミルキはトボトボと歩き出し教会の中へ入っていった。
クロが寝ていた部屋は教会の裏口がるすぐ真横に位置する場所なのだ。
だから、協会関係者―主にシスターや協会魔法師や孤児―が出入りするすぐ横なので、
皆クロの部屋が必然的に見えてしまう。見てしまうのではなく見えてしまうのだ。
コンコンと窓が鳴らされる
「ん?」
窓の方を見るとそこには一輪の花が入ったガラス瓶が置かれていた。
「・・・出ておいで」
花の入ったガラス瓶の横にはもうひとつの”花”があった。
窓の下から顔をだしたのは一人の女の子。
「なんでわかった・・・の?」
「綺麗な花があったから」
女の子は『?』を頭の上に浮かべていた。
「君の名前は?」
ベッドから降りて窓にの前に立ち、窓に腕をかけ、女の子の方をみて言う
「マリア!」
元気な返事にクロの耳は少し傷んだが、笑顔で続ける。
「ここで何をしてたの?」
首をわざとらしくかしげて言う。
「これー」
女の子は羽の生えた猫を抱っこして言った。
「・・・これ?」
「うん!」
「・・・猫と遊んでたの?」
「ちがうよー、猫さんを捕まえてって頼まれたの!」
「誰に?」
「わからない」
「わからないの?」
クロは猫をジッと見つめて少女と話していた。
羽の生えた猫はクロの事をずっと見つめている。いや、睨みつけている。
それは恨みのある目だった。
ベッド生活は三日で終わった。
クロは大司教に呼ばれ大司教の部屋にいた。
「今日は?」
部屋には、後ろで腕を組んで立っているクロと、椅子に腰をかけている大司教と
他に赤茶色の髪の毛につり目が特徴のアンダースと言う軍の魔法師の三人がいた。
「うむ。今日はクロ、お前に新たな任務を渡すためによんだ」
「任務・・・・俺帰ってきたばかりじゃないですか!」
手を無意味に振り、決して大声は出さずに声を張る。
「どーせ途中サボってたんだろ?」
クロに張り付くような視線が浴びせられる。
ただし大司教からの視線のみだ。
となりにいる軍の魔法師は、綺麗に背筋を伸ばし、後ろで腕を組み表情を変えず大司教を見ている。
「・・・・そうですが何か?」
開き直ったクロを見て大司教は深くため息を付いた。
「あーあれだ。お前に任務を与える。これは国と協会が合同で行う任務だ。
協会からはお前をこの任務に推薦しといた。」
「そして、お前の横にいるのが軍法師(王国軍魔法師の略)が国からの推薦魔法師のアンダース君だ」
大司教からの紹介を受けアンダースはクロの方を向き敬礼をする。
「今回国より推薦され、共に任務をやらせていただくことになりました!アンダースといいます!
皆からはアンとよばれています!よろしくおねがいします!」
自己紹介が終わると同時に敬礼していた腕をピッタリ身体に付け、
斜め四十五度のお辞儀をする。
見た目とミスマッチな口調だと思いながらも自分も自己紹介を始める。
「ど、どうも・・・俺は」
「存じております!」
再び敬礼をしてクロの言葉を断ち切る
「黒妖院慶太さんですよね。東洋の魔術と西洋の魔術を使えるという!
此間はドラキュラ伯爵を倒したとか!」
敬礼は崩れ、胸の前で手を握り、アンは興味津々に顔を突き出していた。
「は!すいません!」
我に戻り再び敬礼をしているアンをクロは苦手なタイプだと思った。
「あぁ、よろしく」
だがそれは思うだけで、表にはださない。
「それで・・・だ」
大司教が二人の自己紹介が終ったのを確認して話を続ける。
「任務の内容なのだが・・・・・」
机の上に山積みになっている紙の一枚をクロに渡す
「これは・・・・地図?」
横から除いているアンが言った。
これは確かに地図だ。でも"この世界"のものではない
「その地図はとある場所の地図だ」
「見れば分かります」
クロはばっさりと答えた
「今回はそこにいってもらう。その場所は―――」
最後まで読んでいただきありがとうございました。それにしても音楽聴きながらだと想像性が高まるね。皆さんも音楽を聴いてゆっくり過ごしてみてはいかが?ではまた次回に。