土、火
2つ目は土。
土も同様に怪物であるが、目と同じ、またはさらに強い怪物である。
1番強力な土が出たのはまだ私が生まれていない500年も前のこと。
その怪物は、地面を三叉槍で突き、大地を揺るがし、全てを跡形もなくした。
その怪物は
"Poseidon"
別名 Ennosigaios
と呼ばれた。
そして、最後に火。
1番強力な火は、2000年前。
それはエトナ山での出来事だった。
空から大量の灰が降ってきて、触れてはいけない。
溶岩を体から放出し、熱波を常時出している。
怪物すら恐れる。大地が焼け、地が分かたれる。
世界そのものが壊れかけた。
だが、こんなことはただの夢物語にしか過ぎない。2000年前のことだ。誰も知ってすらいない。唯一残っていた1950年前近くに書かれていた伝書。それしか記録は残っていない。
その火は
"Aitne"
と呼ばれている。
以降、火は現れているが、強い怪物が出ると言っても500年周期近くだ。
つまり、平均的に言えば強いのは目、土だ。
しかし、その500年周期に現れる怪物は...
国をひとつ滅ぼせるほど強い。
そろそろ現れるとなったら、世界各国から最強のアレスが選出され、討伐準備を始める。
おっと、説明を忘れていた。
アレスとは怪物を討伐する、ゲームで言うと、所謂プレイヤーだ。
プレイヤーはいきなり現れるボスレイドを攻略して、死なないようにする。しかしゲームと違うのは、命がひとつしかない事だ。
アレスは一種の仕事のようなものだ。
とても弱い者でもなれるが、弱い者は囮や強いやつの身代わりとして使われる。
私は...まあ、そこそこの強さだ。
最強とまでは行かないが、まあ他の国に討伐に行く仕事はするくらいだ。
ああ、それで...その500年周期に現れる火の怪物は、世界各国からアレスが100人選ばれる。しかし、その中の4分の1は死んでしまう。
防御をしたとしても、熱までは守りきれない。
逃げて戦っていても、近づいて来てしまえばバリアなんて軽々貫通して体が溶ける。
頑張って近づこうにも、体から常時熱波が放出されているせいで近づけない。
え、じゃあどうやって討伐してるのかって?
物量作戦だよ。いくら最強と言っても熱波は体全体に出せるわけではない。
そのちょっとの隙を狙って攻撃する。
え、それなら弱いやつを沢山使えばいいじゃないかって?
弱いやつを使ったところで攻撃なんて通るわけないよ。トッププレイヤーの本気の攻撃一発で体を切れるくらいだし、それを5回繰り返してやっと倒せる。
まあ、そんなこんなで私も怪物は倒しているよ。給料はいいからね。怪物が現れるのも1週間に1回のペースで、アレスなんて沢山いるんだから実際討伐は2ヶ月に1回ぐらいしかない。だから少し暇だ。もっといつもと違うことが起きて欲しいといつも思う。




