表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『見えない鎖』  作者: キロヒカ.オツマ―


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

114/173

第一百十四章 新たな日常


 朝の光は穏やかで、アパートの室内に柔らかく差し込んでいた。

 由紀と奈々はベッドの縁に腰かけ、手を握り合いながら静かに街の景色を見つめていた。

 影との戦いを終えた後の空気は、以前とは全く違う軽やかさを持っていた。


 「奈々……昨日までのこと、信じられないくらい遠いことに思えるね」

 由紀は微笑みながらリボンを握りしめる奈々の手をそっと包む。

 奈々も小さく笑い、頷く。

 「うん……怖かったけど……ユキと一緒だったから、乗り越えられた」


 ***


 アパートの小さな台所で、二人は簡単な朝食を作っていた。

 目玉焼きとトースト、そして二人で分けるコーヒー。

 戦いの緊張から解放された体は、穏やかで温かい日常を噛みしめるように動いていた。


 奈々が小さな声で笑う。

 「ユキ、朝食ってこんなに落ち着くんだね……」

 由紀も笑顔を返す。

 「うん……これが、普通の毎日……でも、すごく大事な毎日だ」


 ***


 食卓を囲みながら、二人は互いの目を見つめる。

 戦いを通じて育まれた信頼と絆が、言葉にならない形で心に刻まれていた。

 奈々はリボンを握りながら、由紀に小さく囁く。

 「ユキ……これからも、ずっと一緒にいてくれる?」

 由紀は優しく微笑み、手を握り返す。

 「もちろん……一緒に歩いていこう、どんな未来でも」


 ***


 窓の外には朝の街が静かに広がり、人々の生活が始まろうとしていた。

 二人もまた、戦いの余韻を胸に、新しい一日を迎えようとしていた。

 影はまだどこかに存在するかもしれない。しかし、互いの光と絆があれば、恐怖に押しつぶされることはない。


 由紀は奈々を抱き寄せ、低く囁く。

 「今日からは、少しずつ普通の生活を取り戻そう。怖い夜はもう過去のものだ」

 奈々も安心したように頷き、由紀の肩に顔を寄せる。

 「うん……一緒なら、何があっても大丈夫」


 ***


 朝の光が差し込む部屋で、二人は手を取り合い、互いの温もりを確かめ合う。

 戦いが終わり、日常は戻った。しかし、それまでの経験は二人の絆をより深く、強く結びつけていた。

 未来への希望と共に、新たな日常が静かに始まったのだ。


 由紀はリボンを握る奈々の手を優しく包み込み、微笑む。

 「一歩ずつ、でも確実に……これからは二人で歩いていこう」

 奈々も微笑み返し、軽く頷く。

 「うん……一緒なら、どんな日も乗り越えられる」


 戦いを乗り越えた二人の未来は、まだ不確定で不安もある。しかし、それ以上に、互いの存在が希望となり、光となったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ