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剣聖少女 〜あてもない旅がしたいと願った少女の冒険譚、剣聖にもなれたので箒に乗って路銀稼ぎや旅を楽しみたいと思います〜  作者: 両天海道
第1部-2章 王都で再開! 13歳の私は、他種族との交流していこう!

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82話 喋れるデュラハン


 夏の暑さがまだまだ続く今日この頃。私たちは、村に着いていた。


「日中に着けて良かったね」

「そうだな、暗くなったら村は入れないからな」

「二人ともキンキンに冷えたエール、飲まない?」

「「飲む!」」


 私たちは、宿の一階にある食堂スペースで旅の疲れを癒していた。

 三人とも、いい飲みっぷりである。ビンに入ったエールを喉を鳴らせ飲んでいく。

 それを見ていた村人たちも、こぞってエールを頼み出す始末である。


「やっぱりエールはうまいな」


 一本飲み終えたフェクトが、満足気な表情をして言っている、

 それに共感するかのように、ナズナも頷いている。

 旅の疲れを癒していると、村長らしき女性が慌てた様子で入ってきた。

 

「あ、剣聖様。少しお話よろしいでしょうか?」

「何かありました?」

「あの、魔物討伐をお願いしたいのですが」


 申し訳なさそうに、頭を深く下げている。


「別に構いませんよ、二人とも行くわよ」


 そうして、私たちは外に出た。村の周辺に魔物の気配がするが、村の中心部近くでは視認することはできない。


「ナズナ、高いところから見てきてくれる?」

「ヘーイ」


 持ち前の跳躍力を生かし、すぐさま見張り台の屋根に飛び乗った。

 ナズナは、辺りをキョロキョロと見渡している。


「どう何かいた?」

「なんでか知らないけど、デュラハンが居る」


 村人たちは、パニックを起こしてしまった。すぐさま、逃げようと言い出すものも居れば、動かないと言っている人もいる。


「みなさん落ち着いてください!」


 村長らしき女の人が、声を出して収めようとするが全く治る気配なんてない。


「みなさん聞いてください! 私がどうにかするのでどうか落ち着いてください」

「剣聖様……」


 村長の声で、気がついていた人をのぞいて驚いて声も出せない人まででた。

 先ほどまで、言い合っていたのが嘘のようだ。


「みなさん落ち着きましたか? 家の中で待っていてください。ここの護衛として、フェクトを置いておきますので」


 フェクトは、驚いたのか目を見開いてパチパチさせていた。


「アリア、デュラハンが結界に向かってきてる!」

「アリア、君はそこで警戒を続けて! 他の魔物が出たら討伐よろしく」


 そう言って、私は一気に結界外に飛び出していった。


「残念だったな! お前は結界には触れられねょ!」


 攻撃しようとした剣を弾く。体勢を一瞬崩れた様子だが、すぐに体勢を整える辺り、訓練された動きである。


「攻撃してこねぇのか? しないのならこっちからするぞ!」


 そう言っても動く様子はなかった。ジッと立ち止まったままだ。

 ただ、私は次の瞬間理解した。


「カウンター狙いかよ、上等じゃねぇかお望み通り、こっちから手を出してやるよ」


 カウンターを狙うだけあって、攻撃の対処がしっかりいているのがわかる。

 それにあの剣、ただの魔物が持てるような剣ではない。


「その剣、ドワーフの職人が作ったやつだな」


 何も答えない。それはわかっていたが、尋ねて見たくなったのだ。

 何か反応を示してもめんどくさいだけだが、好奇心にはつくづく抗えないと思い知らされた。


「私は、カウンターでは殺せないわよ」


 その瞬間、動き出す体。どうやら、それは本能で理解しているような感じだ。

 私は、剣を弾き攻撃を叩き込むことに集中した。だんだんと、避ける受けるといった行動を取らなくなるデュラハン。


「ねぇ、そんなつまらないことをする気?」


 声は普通だが、内心イライラが溜まっていた。先ほどまで、本能的に殺そうとしていたのが完全に消えている。

 終いには、なんら抵抗せずに殺されようとしている。


「がっかりだよ君には……」


 剣を強く握り込む。次の瞬間、私は確かに斬り込んだはずだ。

 それは、失敗に終わる。


「ワガケン、マダシナヌ」


 腕の中で大事そうに抱えている首が喋った? 特殊固体として、再生成されたのか? わからないが先ほどに比べて格段に強さが上がってる。

 馬を降り、剣を構えや直している。


「イッサツイットウ」


 それは確かに剣の技である。それに驚きを覚えつつも受け流す。


「まさか、魔物になった姿でも技を使うとはな。面白い、遊んでやる」

「ザンシュバットウ」


 先ほどまでの、カウンター戦法をとっていたとは思えない攻撃の仕方だ。

 完全に即攻撃に移る、即攻撃型の戦い方だ。


「戦法がバラバラじゃねぇか! そんなんで、私に敵うと思うな!」


 即攻撃型には、即攻撃で潰すに限る。魔力を足に集中させスピードを上げる。そして一撃お見舞いしたのだ。


「対応出来るわけねぇだろ、一つを極められてないお前に私が負けるわけない」


 デュラハンは、そのまま消滅した。そうして村に戻ると、完全に私をほったらかしにして、先に宴会を始める二人。


「二人ともいい度胸してるね」

「「はいすみませんでした」」


 二人は平謝りを即座にしてきた。


「まぁいいよ、明日には出発するから今日は楽しみましょう」


 そうして、他種族との交流もあった数ヶ月を過ごしたのだった。

 まだこれから先私たちは、色々と交流していくであろう。それは、剣聖だからとかではない。旅というのは、出会いと別れの連続である。

 それをどう過ごすか、それは自分自身がどのように行動するのかで、変わっていくものなのだ。


「っておーい、何考えてんだ?」

「いやね、冬までの間どうしようって思ってね」

「そんなの簡単だよ! 旅を続ければいいんだよ」


 そんな当たり前の答えに思わず笑ってしまう私。二人は、不思議そうな顔でこちらを見ているが、移ったのか三人とも最後は笑い出していた。


「いや、昨日はよく笑ったね」

「本当だよ、でも楽しかったからいいの」


 そんな中、村長が話しかけてきたのだ。


「昨日は本当にありがとうございました! 村の皆さんも楽しまれていました」

「いやいや、私たちは自由に探していただけですよ」

「旅の幸運をお祈りいたします」


 私たちは、お礼をつげ新たな旅に出発するのであったとさ。



 二章最終回です。

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