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剣聖少女 〜あてもない旅がしたいと願った少女の冒険譚、剣聖にもなれたので箒に乗って路銀稼ぎや旅を楽しみたいと思います〜  作者: 両天海道
第1部-2章 王都で再開! 13歳の私は、他種族との交流していこう!

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69話 バイキングでの出来事


 私たちは、食事会場に足を運んでいた。そこには、たくさんの色とりどりの料理が並んでいる。

 どれも美味しそうで、よだれを抑えるのに必死になっていると、シュシュが話しかけてきた。


「みなさま、本日は本当にありがとうございました。ごゆっくりお楽しみにください」


 そう言って、他のエルフ族に話しかけられるやいなや、私たちの前から消えた。

 ただ、談笑しているだけなので何かのトラブルではないことに、私はホッとする。


「バイキング形式だってよ、何から食べる?」


 フェクトは、興奮気味に話しかけてくる。ここがエルフ族の里というのを忘れているかのようだ。

 それに思わず吹き出す。

 フェクトは、疑問そうに見ていたが私は、何もそれについては触れなかった。


「ヨシ二人とも! 存分に食べるぞ!」

「「オーー!」」


 三人には、高らかに拳を天井に突き上げ各自食べたいものがある場所に向かっていく。

 私は、普通にサラダから取りに行く。とても美味しそうなトメイトに目を輝かせ、迷惑にならないように取っていく。

 そして、次はおかず。オーク肉のステーキを山のようにのせ、席の方に持っていく。


「アリアも取りすぎだよ」


 甘い声で言うのは、ナズナである。だが、この時これほどまでにとてつもなく大きなテーブルで良かったと思う。

 私以上に、積み上げたお肉の塊。それしか取っていないのが、わかるほどだ。


「ナズナには言われたくないよ。ちゃんと野菜も食べるんだよ」


 苦虫を潰したような顔で見てくるナズナ。私は、食べろよと言わんばかりの顔で睨みつけた。

 そして私は、またバイキングの料理を取るべくテーブルを離れたのだ。

 ご飯、スープ、ケーキなんかを取っていると、少し会場の一部が騒がしくなっていた。

 私は、本当は気にも止めずに歩き出そうとしたが、何か嫌な予感がする。

 背筋が凍るような、感覚に陥ったのだ。

 私は、恐る恐る近づいてく。段々と声が聞こえてくるのだが、私の予感は的中することとなったのだ。

 騒がしくなっているのは、パンを置いていたコーナーである。

 そこで騒がしくしているのは、ほぼ百でアイツしかいない。


「フェクト何やっての?」


 私は、人混みを華麗に避けつつ呆れた顔で話しかける。フェクトは、私に話しかけるやいなや、こっちを見ようとはしてこない。

 わざと目を見てこないのがわかる。

 状況を見るに、器用に積み上げたパンを巡ってエルフ族と喧嘩したのだろうとすぐにわかる。

 フェクトが、カゴに入っていたパンをほぼほぼ取り尽くしているからである。

 それが原因で、フェクトとそこで取り押さえられている男性エルフ族との間で、揉め事が発生っていうのがあった現状であろう。


「フェクト、取りすぎはダメだよ。うちのフェクトがご迷惑をおかけしました」


 私は、取り押さえられている男性と周りに謝罪をする。

 ただ、それではキレたままだったのだろう。エルフ族の男がこんなことをいい出したのだ。


「魔神を使役しているお前も同類だよ!」


 カチーン


 私の中で何かが弾けんとんだ音がした。

 フェクトが私を必死に取り押さえようとするが、頭を鷲掴みにし地面にめり込ませた。


「もういっぺん言ってみろテメェ」


 男は、黙ったまま青ざめている。それは、周りにいた人たちも同様だ。

 なんなら、少し後に下がったような気がした。


「おい、もういっぺん言ってみろって言ったんだけど?」

「……」

 

 それでも黙りこくる男。


「チッ。せっかくの料理が台無しになるだろ。今回はうちらが悪かったが、相手は選んだ方が長く生きられるぞ」


 私はそう言い残して、パンを十個ほど皿に移し替える。

 そして、先に皿を置いたのち気絶したフェクトを引きずって席まで戻ってきた。


「いやー災難だったね」

「こういうことも、別に無いわけではなかったし別にいいんだけどさ。フェクトには反省をしてもらわないとだよ」


 そう言って、嘘寝をしていたフェクトに向けていう。気絶から目を覚ましていたのは、知った上で私は引きずったのだ。

 居た堪れなくなったのか、フェクトは私に謝ってきたのだった。

 その後、簡単に食事を済ませ部屋に戻ろうとするとし、シュシュが慌てたように走ってきた。そして、スライディング土下座を披露したのだ。


「先ほどは、大変申し訳ございませんでした!」

「いえ先ほどのは、元はといえばフェクトが悪かったですから」


 私は、すぐさま訂正を入れる。

 それでも、シュシュは頭を一向に上げようとはしなかった。

 私はしゃがみ、頭を上げるように言ったがそれでもあげようとはしない。


「いえ、あの男が言ったことは侮辱罪として謝らないとです。酒に酔っていたとはいえ、剣聖様にご迷惑を掛けたのはこちらの責任ですから」

「あの男が反省しているならそれで構いませんから、ご飯を食べませんか?」


 シュシュは、顔がパァーと明るなり何度も感謝を言ってた。

 そして、そこからは改めて楽しい食事会が始まったのだ。結局それは、辺りが完全に暗くなるまで続き楽しい食事会となったのであった。


「今日は、本当にごちそうさまでした」

「いえいえ、こちらこそ楽しかったです」


 私は、そして本題を切り出したのだ。それは、こんな空気の中で言うものではないものは、わかっている。

 だが、聞いておくのも大事なことだと思うのだ。


「イデリアが今後危ないってどういうことですか?」

「やはり気になりますよね。イデリア様には、四人のエルフ族が作り出した結界があるのをご存知ですよね」

「はいもちろん」


 なんとなく、ここからの展開は私でも分かる。


「四人のエルフ族の里が、今後危ないかもです」


 まだ確定ではなくても、こう言うのには訳があるのだろうと私は思う。それだけじゃない、シュシュは明らかに恐れている表情をしている。


「今後、魔神王によってエルフ族の結界は無くなり、イデリア様を殺せるようになるかもしれません」

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