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剣聖少女 〜あてもない旅がしたいと願った少女の冒険譚、剣聖にもなれたので箒に乗って路銀稼ぎや旅を楽しみたいと思います〜  作者: 両天海道
第1部-2章 王都で再開! 13歳の私は、他種族との交流していこう!

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63話 召喚術式で何が呼ばれるか楽しみです!




 リッチ・キング。ボロボロのローブを羽織っており、スケルトンの魔物。

 キングと言うことだけあって、頭には骨でできた王冠がある。


「先手必勝!」


 剣を突き出すが、リッチには当たらない。結界がリッチの周りを覆っている。

 魔道書での瞬時に防御発動か。コイツは、基本的な守り型かバランス型である。

 リッチ・キングには様々な戦い方があるとされている。超攻撃型、絶大な魔力での攻撃を得意とするやつ。防御型、守りを徹底しカウンターを狙うタイプ。バランス型、攻撃、防御を上手く使い分けするタイプ。

 それが、今現在でわかっているリッチ・キングの戦い方である。私は一度大きく離れるが、その間一切攻撃に転じる様子はない。

 完全に、警戒されているのがわかる。


「こないのならこっちから行くぞ!」


 私は、一気に間合いに入り斬り込むが結界に阻まれて、剣は弾かれる。

 魔道書がパラパラと捲れる音がする。


 魔法陣!?

 

 どんな攻撃が来るか予想が付かない。焦る気持ちを瞬時に切り替え、どう動いても行けるように体勢を整えることに集中する。


「チェーン」


 微かに声が聞こえてくる。コイツもしかして、そう言うことなのか。


「判断をミスったね、そんなので私は捕えられない」


 鎖は、一直線に飛んでいくだけで追尾機能なんてものはない。

 それだけ簡単に避けられるというものだ。そして、魔法を発動したことで、結界に緩みが生じている。

 おそらく魔力が心許ないのがわかる。

 そこを一気に叩く!


「喰らっておけ!」


 パリンーと、結界が砕ける音が洞窟内に響き渡る。そのままもう一撃、剣を突き出した。

 リッチ・キングは、後に下がろうとするが一歩遅く、剣はクリティカルに当たる。

 そのまま後に倒れ込み、悲痛な叫び声が聞こえる。


「そんな声あげてないで、しっかり対策しやがれ!」


 私は、一切迷いない一撃を浴びせる。リッチ・キングが立て直すのは、ほぼ不可能であるだろう。

 それだけのダメージを、一瞬のうちに叩き込んだのだ。


「まだ消滅しないだけ、耐久力はあるんだな」

「――――――まだ、終わりでは、ない」


 リッチ・キングが最期の悪あがきをするのであろうか。ダンジョン内の魔力が一点に集中していくのを感じ取る。

 光っていた魔光石が、段々と薄暗くただの石になっていく。

 魔道書がまたパラパラと捲られていく。倒れていて、手元になくても使えるとは、思わなかったので感心して見ていると、何やらフェクトの怒鳴り声が聞こえてくる。


「アリア! 何やってんだ、トドメをさせ!」

「え、別にいいよ。どうせ、この魔法が唱えたところでコイツは消滅するよ」

「コイツ今、召喚術式やってんだけど! ソイツが消滅したところで、召喚された奴は死なない」


 召喚術式か、どんな者が召喚されるかは、一切不明とされているのが召喚術式である。

 ほとんどがランダムらしく、召喚の例として挙げられるのは、魔物、魔族、異世界人なんて居たそうだ。

 どれも相当な実力者だったが、召喚に使った魔力が無くなり、全員消滅したと書いていた。


「まぁ、どんな奴が来ようが別にいいよ」


 そうして、魔法陣が地面全体に広がり光に包まれる。

 眩しく、目を隠した直後だった。

 私の目の前に、男が現れる。


「なんだここ? ライカの反応ねぇな」


 男は、呑気そうな顔をして周りを見ている。そして私に気がつくなり、剣を取り出し構えている。


「俺はロード、魔王を倒した元勇者ってところかな」


 魔王? 私は、なんのことか全く分からないが強そうな奴なのは分かる。


「私は、剣聖の称号を持つアリアよ。あなたは異世界人って所ね、リッチに召喚されたのよ」

「へぇーそうなんだ。魔力量的にも十分が限界かな、せっかくだし手合わせしようよ」


 次の瞬間、剣が火花を散らす。お互いなんて悪い顔をしているのだろうか。

 悪魔が宿ったような顔で、戦いが始まった。


「やっぱ強いね。聖女の願い発動!」


 消えた。いや違う、迫ってきてる。

 一歩遅かった、私は壁にめり込むような形で吹き飛んだ。


「神速式・ソードインパクト!」


 私は、この人生が始まって以来の大怪我をしている。血はダラダラと流し、全身が痛い。というか、剣が体を貫通してるしね。


「この程度じゃないよな、アリアならもっと強いはずだ」

「初めてこんなに喰らったよ、こんなに痛いんだね」


 私たちは、お互いに高笑いしながらぶつかり合った。こんなにも楽しい時間はなかった。

 そこからは、一歩も引かない戦いと言ったらいいのだろうか。

 私たちは、血だらけで立っている。


「技なしでここまでやるなんてすごいね」

「そっちこそ、神速式なんてやば過ぎでしょ。見えねぇよ」


 ロードはふと視線を上げる。何かを悟ったかのように言葉を呟いた。


「あーもう時間かよ」


 ロードはとても悔しそうに言っている。それは私も同じである。

 こんなにも楽しい戦いは、初めてだ。


「じゃあな〜」

「またこっちに遊びに来たら手合わせしようね!」


 そうして彼は、強制的に退去したのだった。

 アドレナリンが出まくっているのがわかる。ただ、それは長くは続かないこともわかっているつもりだ。

 そのまま私は倒れ込んだ。


「アリア! すぐにポーションを掛けるからね」


 そう言ってナズナは、すぐさまボックスからポーションを取り出し浴びせてくれている。

 傷は、だんだんと塞がり痛みも引いていく。


「ごめんね、二人とも心配をかけたね」

「アイツ、俺たちがいつ襲いかかるか待ってるようにも見えたぜ」

「わたしも思った」

「全員と戦いたかったんだろうね、少し休んだら行くわよ」


……


「やっと見つけた、どこに居たのってその傷どうしたの?」


 ライカが、心配そうに駆け寄ってくる。


「ライカ、いや楽しい経験したぜほんと。異世界に召喚されてめっちゃ強い女剣士と戦ったぜ」


 ライカは、その時頭の検査をしてもらうために仲間を呼ぼうかと、考えていたのをロードもわかっていた。


「いや楽しかったな、感覚で神速式に付いてくる化け物だったわ」

「それは良かったわね、それよりご飯を作ってよね」


 そうして元勇者ロードは、今日も元魔王城で元気に余生を楽しむのであったとさ。



 ソードストーン主人公ロード、久しぶりに書けて楽しかった!

 知らない人は是非、さわりだけでも読んでいただけたら嬉しいです。

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