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ドラゴンマスターの結界師  作者: 幸一
第三章 サンバード家の陰謀
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22 四方山話

 ラインゼルたちが帰宅すると、リリが夕食の支度をしているキッチンから漂う、甘い香りを嗅ぎつけたサラが走り出した。


「リリっ、この匂いの正体は何だ!?」


 サラが、真紅のマントを翻してキッチンのドアを開けると、リリは一階の(しも)部屋(べや)に残されていたメイド服を着ており、芳ばしい大きなオーブンの前に立っている。


「サラ様は、お料理を食べないので、夕飯のパイ包みのついでに、余ったパイ生地でアップルパイを焼いていますわ」

「アップルパイ?」


「アップルパイは、庭になっていた林檎(りんご)を砂糖で煮て、パイ生地で包んだ焼き菓子なの」

「それは、美味そうだな」


 サラが、まだ火が燃えているオーブンに手を突っ込もうとするので、リリは羽交い締めにして止めた。


「サ、サラ様っ、火傷しますわ!」

「私は炎龍(サラマンドラ)だぞ! オーブンの火如きで火傷するものか!」


「まだ生焼けですのっ、もう少し火を通さないと駄目ですわ!」


 キッチンに入ってきたリアンナは、ケーキを山ほど食べたばかりのサラが、オーブンに手を突っ込んでアップルパイを食べようとしているので、呆れて物が言えない。


「私が味見してやろうぞ!」

「私がリリを手伝いますから、サラはラインゼル様と食卓で待っていなさい。サラがいたら、調理の邪魔になるしょう」


 リアンナは、サラの襟首を掴むと、回れ右してオーブンから引き剥がした。


「リアンナッ、私は炎龍だぞ! ()()()()するな!」

()()で熱い紅茶が飲めないくせに、灼熱の息(シャイニングブレス)とやらは、どうやって吐き出しているのか知らないけど、猫舌のサラのどこが炎龍なのでしょうか?」


「アレは、唇より先で着火しているのだぞ。私は、熱いお茶と口内炎が苦手なのだ」

「サラ様は、お口が弱点なの?」


 リリが聞き返すと、サラは恥じらうように腰をくねらせる。


「冒険者どもは、炎龍の口が弱点だと知っている。先代の炎龍は、部屋に押し入った冒険者の色んな物を口に挿入(いれ)られたり、色んな物を出されたり、大変だったみたいだ」

「色んな物をお口に挿入されたり、出されたりって、まさか()()()()()()()()ではありませんの?」


「リリ、先代に挑んだ冒険者は、確かに男ばかりだったが、()()()()()()()とは何だ?」

()()()()()ですわ」


「ちょっと意味が解らないぞ」

「もう、結構ですの」


 上気した頬を手で仰いでいるリリの発想は、男性の生気を喰らう淫魔なので、いつも下ネタ方面なのだ。

 炎龍サラが猫舌なのは、どうでも良いので閑話休題。

サラが猫舌は、思いつきで書きたくなったネタです笑

また明日も頑張ります!


おやすみなさいm(_ _)m

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