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5話:晴隆からのプレゼント

お久しぶりです。

時刻は朝の5時、晴隆は目を覚ました。隣ではカメリアが静かに寝息を立てている。

二次元から出てきたような整った顔立ち、少し湿った艶のある桜色の唇。思わず見惚れてしまいそうになる。

が、晴隆にはやることがあるので起こさないようにベッドから出て、父親の裁縫部屋に向かう。

晴隆の父親は裁縫が趣味なので、普通のミシンは勿論、ロックミシンや工業用ミシン、スカジャン等の刺繍に使われる機械まである。

機材だけでなく生地もたくさんあるので、ドレス一着くらいなら余裕で作れるだろう。

晴隆は作業机を陣取り、図面を起こし始めた。

作るのは、カメリアの下着である。

まず晴隆が書いたのはネタ。どんなデザインにするか、色はどうするか等々B6版のメモ用紙を

埋めていき、ネタが出尽くしたところで生地選びに取り掛かる。

桜木家の裁縫部屋はドレス一着作れるくらい生地がある。木綿のようなメジャーな生地から、もっと値段の張る輸入生地まで。

晴隆が選んだきじは外側にテンセル、内側の重要な部分には直立ハニカム式綿を使うことにした。

組み立てるために生地の海を漁る。

晴隆はポリウレタン製のベルト、アジャスター、ソフトワイヤー、直立ハニカム式綿、テンセル、ホックなどを確保し、ミシンにかじりつく。

30分後、上下セットが出来上がった。

桜色を基調とし、アンダー部分には星柄の刺繍、センターにはリボンがついている。さらに後方のホック付近にはK.Dのイニシャル入りだ。所要時間は素材探しを含めて50分。

晴隆はもう2セット作ることにした。

1時間後、2セットめからは要領が身に付いたせいか、そこまで時間はかからなかったので、

少し自分の趣味を重ねて、ベビードールを作ったりした。すると、扉がノックされた。

「晴隆、いる?」

カメリアが起きてきたらしい。

「丁度いいところに、入ってくれ」

カメリアを招き入れる。

「何してたの?」

「プレゼントを用意してた。」

晴隆は誇らしげに答える。

「プレゼントは何?」

「これ、サイズ調整とかあるから向こうで試着してきてくれない?」

「ええ、ってこれ下着じゃない!どうしてこのチョイスにしたのか聞きたいんだけど。」

カメリアは驚きを隠せない様子。

「まぁまぁ、文句はデザインの精査と試着が終わってからにしてくれ。」

カメリアはブツブツ呟きながら試着スペースに入っていった。

数分後、呆れた顔をしながら試着スペースから出てきた。

「どうだった?」

「...文句なし。満点、サイズもピッタリだけど釈然としない。昨晩の回ってっていうのはこういうことだったのね。」

「ちなみに、一番気に入ったのはどれ?」

そう聞いた途端、カメリアの表情が明るくなり目を輝かせながら

「このベビードールよ!向こうではベビードールで寝てたから恋しかったのとデザインが一番かわいい!

ありがとう晴隆!」

「喜んでくれたならいいや。」

二人は朝食を摂るために居間に向かった。

お疲れ様でした。

これを書いてて初めてTS小説の知識が役に立ったなと思いました。

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