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この世界は

皆さん、事件です。

今まで私はこの世界を以前とは別世界で違う人物に成り代わったものだと仮定しておりました。

それだというのに、どういうことでしょう。

手元に書かれている学園名は私が以前通っていた名前と全く同じなのです。

これでは今まで仮定していたものが異なる事となります。

本当はこの世界は私がいた世界で、未来なのか過去なのか分かりませんが、どちらかに存在することになり見らぬ誰かに成り代わったという線が一番近いということになってしまいます。

そうです、西暦を確認してみましょう。

今まで気にもしたことありませんでしたが、それを確認すれば過去なのか未来なのかがはっきりします。

近くに確認できるようなものがないか見回してみますと、床に新聞紙が落ちていました。

これもいつのものかは分かりませんが、とりあえず見てみることにしました。

そこには。



「………これは」



私が過去に見聞きした事件が記載されており、西暦は過去を表記していました。

何ということでしょう。

私は過去に違う人物となり戻ってきたということですか。

でも、何のために。


まさか、懺悔のためとでも言うのでしょうか。

今まで散々なことをしていたことを反省し、態度を改めろという、ことなのでしょうか。

だとすれば、私は逃げたりせずに立ち向かっていかなければならないということになります。

実のところ排除することで精一杯で排除してきた人物たちがどんな女性で何人いたかを私は把握できておりません。

数えきれないくらいにはいた、ということは覚えているのですが。

因みに王子様が好きになったという女性がどんな女性なのかもあやふやです。

そこまで私は地位を守るために排除することだけを考えていたということなのでしょうね。



「あれ、シャロンも同じ学園に行くのか」



アーウィンが私の持っていた書類を覗き込み、そう言ったので驚きました。

まさかアーウィンもあの学園に居たとは気付きませんでした。



「はい…何故か特待制度使用許可証と入学手続きの書類が送られてきたのです」



「凄いな、そりゃ」



どうやらアーウィンに関しては学力で特待制度使用許可が前から得られていたそうです。

まさかこんな近くで同じように特待制度を使用していた人がいたなんて思っていませんでした。

もしかしたら私が知らなかっただけで、もっと使っていた人がいたのかもしれません。



「ということはあのおっさんが1人で暮らすってわけか」



そうです、今まで3人で暮らしていたのにクラックがお一人になってしまいます。



「ま、良い大人だから大丈夫だろ」



「そうですが…」



当たり前にいた人が2人もいなくなってしまっては寂しくなるはずなのに。

そう思ってクロックにそれとなく聞いてみたところ、たまに帰ってきてくれれば良いさ、と寂しそうに言われたのでタイミングを見て顔を出しに来ようと思います。

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