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006「コスプレ衣裳」

 あまりの出来事に言葉を失ってしまった。


 視聴回数7、コメント0。


 なんという惨い現実。この動画配信戦国時代において、俺は戦場にも立っていなかったのか……。


『まあまあ、最初はこんなものです。その内伸びますよ。それに、まだ異世界らしい光景を見せてませんからね。今のところただのおっさんが洞窟ではしゃいでる動画ですから、誰も興味持ちませんよ』

「ああ、そうだな……」


 コアちゃんの励ましが胸に突き刺さる。

 辛辣なんですよコアちゃん。

 いや、これは励ましの体で馬鹿にされてるんじゃ?


『そんな事ありません。私は正直者なだけです』

「そうですね。だがな、正直なだけでは世の中廻らないもんだ」


『なるほど。世知辛いですね』

「嘘も方便という事も学んで頂きたく候」


『うん、分かったー。マスターの素敵な声がその内バズるので安心して下さい。これで如何でしょうか』

「ゴリゴリの事務所押し俳優みたいな凄い棒読みありがとうございます。そんな感じです」


 次の動画はアリスが帰ってから撮ろう。

 という訳で、今日は日曜日の休日を満喫しよう。


「それじゃ、コアちゃん。俺出かけてくるから~」

『どこにですか』


「今週の買い出しと、ちょっと服を」

『そうですか。私は行けないのでお留守番ですか』


「そうなるな……なに、一緒に行きたかったん?」

『行きたいのは山々ですが、ここを動けないので気にしないで下さい』


「そ、そう……じゃあ行ってくるね~」

『勝手に行けば』


 な、なんでちょっと拗ねてんだよ。

 凄い彼女感出すじゃんか。


 そんなコアちゃんを置いて今週の買い出しに出かけた。

 大体一週間分の食料品と、アリスにしこたま飲まれたビールを追加で購入予定だ。


 後、レディースの服を買う予定。これは動画のためでもある。決して俺が女装する訳じゃないからな。


 ちょっとセクシー系の服を"アリス"に着せて、視聴回数を稼ぐ算段だ。だってみんな好きじゃん。おっぱいと生足。


 投稿サイトを見てると、顔出し無しでもセクシー系の服を着ている動画は、そこらの動画よりよっぽど視聴回数を稼いでる。


 時代は変わっても、男の欲望は変わっていないと言う事だな。人間の本能万歳! という訳で、俺は電車を乗り継いで秋葉原まで足を運んだ。


「いらっしゃいませご主人様~♪」

「ああ、どうも♪」


 いや、メイド喫茶に来ただけじゃないから。どんな服が良いか。動画のために観察に来ただけだからっっ。


「今日はポムポムこーちーがオススメですよ~♪」

「じゃあそれで~♪」


 可愛いメイドさんにコーヒーを貰い至福の一服を楽しんだ俺は、次なる目的地へ向かった。


 コスプレ専門の服屋さん。それが次の目的地であり、今日秋葉原へわざわざ来た最大の目的。俺はアリスに、コスプレさせて動画に出そうと思っている。


「いらっしゃいませ~」

「あの~、今人気のコスプレってなんですか?」


「そうですねー、この三つが今は人気ですよ」

「ほう、中々ですね」



 一つ目は、魔○少女ま○かのコスプレ衣裳。胸の部分が少し露出気味にアレンジしてあるセクシーな衣裳だ。


 二つ目は、バニーガール風のメイド服。これは大人気異世界アニメの双子ちゃんが着ている衣裳を、更にエロくしたバージョンだな。


 三つ目は、ピチピチのウェットスーツ風のコスプレ衣裳だ。これも人気アニメのキャラが着ているやつだな。他の二つとは違い露出はないが、色んな所がピチピチくっきり見えるから、これはこれで興奮する。


 俺は悩みに悩み、この三つ中からアリスに着せる衣裳を買っていく事にした――


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