遊び
集まってきた村の子供達。なっ、何だろうじっと見られると逃げたい気持ちになる。助けを求めるようにレンをみれば、ニカッと笑い皆に話をする。僕には、出来ない。そもそも、この世界に来てまともなコミュニケーションすら取ったことが無いのだから。もちろん、人付き合いは苦手だ。
「さて、こいつは最近こっちに来たファイだ。あんまり、コミュニケーションは苦手そうだし優しく話してくれ。あと、ある意味鈍感でもある。」
最後なんで、ドヨーンのオーラで言うの?
「えっと、ファイだ。よろしく……。」
すると、皆の表情が変わる。何て言うか、目がきらきらしていて女の子達の一部は赤くなってる。
うん、雰囲気的にいろいろ面倒な事が起こりそうだ。内心、ため息を吐き出しうな垂れる。
だって、一部の男子の目が……怖いんだけど。
「なるほど、やっぱりこうなるか。」
レンが、呟くのが聞こえる。分かってたなら、こんなことにならないようにできるだけ回避してくれても良いんじゃないかな……。ドヨーン。
「あのさ、皆を集めて遊ぶんじゃないの?」
気持ちを、切りかえよう。このままでは、いろんな意味でもたないと思うし。
「おう、そうだな。何するかな?」
決めてなかったの?それより、金髪でオレンジ色の瞳の男の子の視線が1番鋭くて不機嫌なのも隠そうともしない。彼は、村長の孫子だったけ。
何してくるか分からないし、取りあえず警戒といつでも戦える心構えはしとこう。表情に出すこと無く、考える。おかしいな、子供なのに物騒な事をすぐに考えてしまうなんて。
「おい、鬼ごっこだってさ。鬼は、俺がやる。」
「うん、分かった。」
何でだろう、遊びなのに純粋に楽しめない。たぶん、さっきから鋭い視線と殺気を感じているからだ。あぁ、面倒くさい……。殺伐とした感情を、振り払いなるべく遊びに集中しようとする。
パーン!!!! ヒュン!
弾丸が、僕の脇を通り過ぎ木に当たる。火薬の臭いが、風上からする。馬鹿だな……。
銃を撃つときは、風下から敵に見えないように殺気と息を殺して撃たないと。脇が閉まってないから、反動で腕がぶれて軌道はずれてるし何より自分が後ろに吹き飛んでる。初心者だな……。そして、スナイパーにとって1番怖いのは位置がバレること。撃った反動で、草木が大きく揺れて位置がバレバレである。こいつ、軍人になりたいわりには未熟だな。というか、こいつと僕は同期になるのか。なんだか、とてもとても……嫌だな。
「おい、ジョイ。お前、何やってんだ。」
レンが、怒りの表情でジョイに言う。ジョイは、僕にまた銃を向ける。馬鹿だなぁ。
「うるさい!俺は、カレンちゃんが好きだ。でも、こいつが邪魔するから殺す。」
それを聞いて、思わず笑ってしまう。周りの子供が僕を驚いて見る。レンも、同じくだ。
「どうした?気でも、おかしくなったか?」
「あははっ、ごめんごめん。僕を殺すどうきが、思ったよりもくだらなかったから。」
ジョイは、怒ったように銃を撃とうとする。ここで僕が避ければ、周囲の子供達が被害を受ける。僕は、前に走ると狩り用の銃を蹴り上げる。相手は、座り込んで居るのだから簡単だ。
パーン!!!!
銃口が、上を向いていたため被害は無い。僕は、次にジョイの手をたたき銃を奪うと後ろを振り向く事無く後ろに投げる。レンが、銃をキャチしたのを気配だけで確認してから言う。
「人を殺す理由にしては、ひどくくだらないと思うが。だいたい、もし弾が当たってたらお前は罪人だ。恋愛も遠のく。一時的な、感情に身をゆだね行動に移すのはどうかと思うが?」
その声をは、ひどく冷めていて呆れが見え隠れしていた。騒ぎを聞きつけた、大人たちがこちらに来るのが分かる。ため息をついて、木陰に置いた本を持ちレンに申し訳ない気持ちで言う。
「ごめん、やっぱり僕は1人でいいや。わざわざ誘ってくれて、ありがとう。」
そう言って、レンの言葉も無視して足早に家へと急ぐのだった。やっぱり、1人が気楽で良い。