混乱
うーん、暇だ。ゴロゴロ、ゴロゴロ……。
「おはよう、ファイ。」
「お父さん、仕事は?」
驚いて、思わず言ってしまう。ただでさえ、宣戦布告を受けたのだ。軍は滅茶苦茶忙しいはず。
「抜け出して来ちゃった♪」
それで良いのか小隊長殿よ。何か、どこぞの副隊長殿の悲鳴が聞こえた気がする。
「はい、ご飯早く食べて。食べるまで行かないから。まぁ、そんなに仕事は無いから安心して。」
仕事が無い?どう言う事だ………。
「おはよ、ファイ。」
レン達も来る。あれ?レン達も、暇なの?
「おはよう。ごめんな、レン。」
申し訳ない気持ちで謝る。
「良いって。それより、体調はどうだ?」
優しく笑う。本当に、レンがしっかりしててよかった。そう思いつつ言う。
「このとうり、ピンピンしてるんだけどな。それより、そっちは忙しいんじゃないのか?」
「今は、忙しくねぇよ。」
その言葉に、含みを感じて見るが優しく笑うだけだった。後ろでは、ロゼが何か言いたげにしていたがレン達の気持ちを察して口を閉じる。
もちろん、レンを見つめ返していたファイはそれには気づかない。だがもの凄い胸騒ぎがして、ロゼを今度は見る。でも、さすがはエリート。すぐに、笑顔で表情を隠してしまう。
何を隠そうとしているの?それは、僕に言えない事なの?だとしたら、何で?何故?どうして?
「ほら、早く食べろよ。冷めるぞ?」
どうやら、レン達やロゼは話す気はないらしい。辛く、悲しかった……。どうして、どうしてなの?僕が、転生児だから?だからなの?
「てっ、こんなに食べられないよ。」
てんこ盛りの器を見る。
「いいや、そんだけ食べろ。」
バナルドが、ニヤニヤしながら入って来る。
「あれ、バナルドさんは忙しいはずじゃ?」
「おう、まぁな。けど、下っ端に今んとこ任せてるからさっさ食べろよ。」
「うっ、ううっ……。」
「さて、俺達はもう行くな。」
手を振り、去っていく。結局、何も聞けなかった。いったい……。僕は、無理矢理ご飯を詰め込むと覚悟を決めて2人に問う。
「いったい、皆僕に何を隠そうとしているの?」
「ごめんね。もう仕事行かないと……。」
「俺も、任せっきりはいかんからな。」
2人は、聞く耳をもたずに去っていく。
さっきより、強まる胸騒ぎに混乱する。僕が倒れていた間に、何か起こり決まったんだ。調べたいけど……。ドアの外と窓の外から、人の気配がする。監視役……。つまり、出られないのだ。
「まったく……。何か、腹が立つな……。」
心から思わず呟く。さて、そっちがその気ならこっちもやってやる!




