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第一章 第二十一話 【明石】ダンジョン攻略④

 先程の【豚頭オーク】ジェネラルとの戦いが拍子抜けだったので、折角気合いを込めた身体が欲求不満だったらしく、時折出現する魔物【グリーンハイエナ】や【子鬼ゴブリン】そして【邪妖精コボルト】等を、目についた端から飛び蹴りやぶん殴りで尽く鏖殺して行った。


 その俺の行動に同行している女性【冒険者】達は、相当に呆れながら俺が倒した獲物達から討伐証明の身体の部位と【魔石】を取り出して行く。


 そんな行動を繰り返しながら最下層の23階に辿り着くと、何故か魔物の大群がひしめく様に存在している。


 只、【豚頭オーク】ジェネラルの様な魔物は居らず、下級の魔物ばかりなので殲滅は簡単そうだ。


 どうやら此の最下層の23階には、【ダンジョンコア】が有るのだが、その能力で出現させる魔物を此の階層に溜め込んでいて、それを俺達に全て叩きつけるつもりの様だ。


 (【ダンジョンコア】とは何らかの意志でもあるのか? と疑われる様な魔物の出現と密集を生み出してくるな・・・、いや、もしかするともっと背後に【ダンジョンコア】を操る組織か個人が存在するのか?)


 その様な疑問を感じながらも、俺達のチームは此の魔物のレベルを考え、各自で効率良く倒して行く事に決め、それぞれが得意の攻撃パターンで殲滅して行った。


 俺は、先程までの腹癒せ混じりの攻撃を止めて、一対多数での範囲攻撃を試してみる事にした。


 それは身体が時折、疼くように要求してくる或る攻撃手段・・・。


 それを繰り出すために敢えて、何も考えずに自然に身体が動くままに任せる。


 するすると身体は、当然のように奴等の中心点に進み、徐ろに逆立ちの態勢に身体を動かすと、そのまま両脚をまるで竹トンボの様に回転させて行き、やがてそれは猛烈なまでの旋風の様に両脚を下級の魔物に叩きつけた!


 「ピギーッ!」


 「グギャーッ!」


 「ゲヒッ!」


 等の下級の魔物による呻き声が辺りを支配し、俺の周囲でも似たような惨劇が繰り広げられたが、正直なところ一切憐憫の情は魔物に対して湧いてこない。


 いや、寧ろ俺個人で言うと、殲滅出来て良かったとすら思えてくる。


 (仕方ないよな、ある意味この行動は生存競争の様なもので、此方が弱い目にあえば、奴等は嵩にかかって都市に雪崩込んで来るのが目に見えているし、現に地方の村等では時折【魔物暴走スタンピード】と呼ばれる、ダンジョン等から溢れ出した魔物の群れが押し寄せて、人間の集団が尽く殲滅させられた例が幾つも有るそうだからな・・・)


 そう思いながら後片付けの為の、魔物の死骸から【魔石】と討伐証明の部位を取っていると、妙に薄明かりを浮かべる一角が有り、其処を近くに居た一級魔術師の【詩奈しいな】を伴い調べて見ると、どうやら何らかの魔法陣だと判明し、此れがもしかすると魔物達を【悪魔デーモン】憑きにする魔法陣かも知れないと考え、【ダンジョンコア】の有る奥地には敢えて踏み込まず、念入りに魔法陣を紙に模写した上で、厳密には用途が違うが【死仮面デスマスク】による封印で魔法陣を持ち去る事にした。


 その後、此の【明石】ダンジョンには帰還用のポートが、存在しているのをレクチャーで知っていたので、それが有る20階に戻るとすかさず地上のポートまで転移した。


 【権六ごんろく】と【魔術師ギルド】で顧問をしている【飛騨婆ひだばあ】は既に、各々のギルドに帰還している事を係員から知らされ、彼等から渡された封印箱に例の魔法陣を封印した【死仮面デスマスク】と、明らかに普通じゃ無い出現をした【豚頭オーク】ジェネラルや、その他の魔物の討伐証明部位と各種魔物の【魔石】を纏めて持って帰る。




◇◆◇◆◇◆




 「此れはまた珍しい代物を持って帰って来よったの!」


 そう呻いたのはあれから【魔術師ギルド】に戻り待機していたのだが、俺達が【冒険者ギルド】に帰還して職員を通じて話を聞いて直ぐに来てくれた【飛騨婆ひだばあ】その人である。


 その言葉を述べてから【飛騨婆ひだばあ】は徐ろに、封印箱に入っている魔法陣の封印された【死仮面デスマスク】を取り出すと、そのまま床に魔法陣を展開して起動させた。


 此の部屋は外部からの干渉を絶った特別室なので、此の部屋で何が起こっても一定の力までは影響力を外部に届ける事は難しい。


 その様な部屋で起動させた魔法陣は、薄明かりを放ちながら幾何学的な模様を浮かび上がらせる。


 その魔法陣に手をかざし、その魔力の作用を確認した【飛騨婆ひだばあ】は、ニンマリと笑みを浮かべ我々に向かって言い放った。


 「お主達、お手柄じゃぞ! 此の魔法陣は間違いなく【悪魔デーモン】を【魔界】から喚び出して、其処らの魔物に取り憑かせる起動式を組み込んだ代物じゃ!」


 つまり、俺達は小手調べと状況の把握を目指した最初の【ダンジョン】で、問題の根源に行き着いたのかも知れない。

 お読みいただき大変感謝致します!


 出来ますれば、ポイントや感想を戴けると、後の執筆活動の一助になりますので、お願い致します!

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― 新着の感想 ―
まだまだ、序の口といったところですね。その後、より強い敵との遭遇でしょうし、これからの戦いが、、楽しみです!戦闘シーン満載が、嬉しいです。
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