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第70話 ホームレス、昇進する

 アルフレッドは快進撃を続けていた。カーネル皇子軍は後退し、軍を再編成をしたところで、アルフレッドとの決戦を挑んだ。


 ワル―シャ攻防戦。

 ローザンブルクの西部最重要拠点である大都市・ワル―シャ付近で行われた大決戦。


 4万のアルフレッドに対して、カーネル皇子軍は5万。

 兵数も地の利もカーネル皇子軍にある中で、アルフレッドは火力を集中させて大軍を迎え撃った。

 カーネル皇子軍は、数こそ多いものの物資不足により、火力は弱かった。


 なんとか、人海戦術で火力の不利をカバーしようとしていたカーネル皇子軍にアルフレッドも苦戦していた。


 だが、アルフレッドと俺はここで航空戦力を投入した。


 敵の司令部を空中から魔力で強襲し、指揮系統に大きな損害を与えることで、組織だった突撃はできなくなり、各々が散発的に突撃してくるところを火砲で迎え撃った。


 皇子も負傷したことで、ローザンブルクは撤退し、ワル―シャは陥落した。

 これで戦争の勝利はほぼ確実になったと言える。


 そして、1週間後。

 最前線ワル―シャで講和会議がおこなわれることになった。


 ワル―シャ大学講堂で、ヴォルフスブルクとローザンブルクの交渉がおこなわれる。


 ここに女王陛下が直々に来訪した。


 俺たちは彼女を出迎えた。


「この度は、ご苦労だった。皆の者。あなたたちのおかげで、我が国は救われた。特に、アルフレッド将軍とクニカズ少佐、よくやってくれたな」


「「ありがたき幸せ」」


「お主たちには、先行して昇進を伝える。まずは、アルフレッド将軍だが、汝は少将から中将に昇格させる。この講和会議後は、軍務省軍務次官に任命する。よろしく頼むぞ」


 すごいな、アルフレッドは!!

 あの若さで軍務省のナンバー2の軍務次官か。


 このままなら間違いなく将来の軍務大臣は確実だな。


 ちなみにヴォルフスブルクには軍の3長官というポジションがある。


 軍の人事や行政権を握る軍務大臣(第1位)。

 命令を司る軍令部総長(第2位)。

 現場の総責任者である総司令(第3位)。


 次官は席次トップの大臣を補佐役職。


 だいたい大将が10人、中将が40人くらいいるヴォルフスブルクの史上最年少中将だ。それだけ期待されているってことだな。


「次に、クニカズ少佐だが……」


「は、はい!」

 ふたりきりの時は女王陛下は結構甘く優しい感じなのに、公の場ではプレッシャーがすごい。オーラが違うぜ。


「あなたは、中佐に昇進し、今後は女王直属の軍事参議官室室長に任命します。今後は私を補佐してくださいね」


「わ、わかりました!!」


「それでは、アルフレッドとクニカズは私の随員として講和会議に参加を許します。国際法の専門家であるリーニャも一緒に来てください、以上です」

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