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第42話 ホームレス、異国の軍師から目をつけられる

―ヴォルフスブルクの西に位置する大国・グレア帝国―


「宰相閣下。ローザンブルク帝国の第一軍団が妙な動きを始めました」

 私が彼に報告すると、宰相閣下は口数少なめに「うむ」と頷いた。

 報告書に軽く目を通して、閣下は目を閉じた。


「なるほど、もう気がついたか。さすがは、永久凍土の荒鷲・ニコライ=ローザンブルクよ。しかし、異界から来た男は手ごわいぞ?」


「はぁ?」

 宰相閣下は意味の分からない言葉をつぶやいている。閣下の頭脳は鋭すぎる。はっきり言って、一を報告することで、十をつかんでしまうような天才だからな。


「よい。すべては大いなる歴史の動きにすぎん。わしらには、まだ手番は回ってこない。状況が動くのは数年後だろうよ。だがな、警戒は怠るではないぞ。今後数年間の歴史の本流は、ヴォルフスブルクが中心になる」


「はっ!! しかし、それでは我が国はどうするのでしょうか。仮に、ヴォルフスブルクが強大化してしまえば……間違いなく我々の脅威になります」


「もちろん、そんなことはわかっている。だがな、戦争は一人ではできんのだよ。どんなに強い者がひとり現れたところで歴史は変わらない。我々は、諸外国と延々に続く戦争に疲弊したヴォルフスブルクにとどめをさせればそれでよいのじゃ。我々は火中の栗を拾う必要はない。ただ、戦後の国際関係を主導できればそれでいいのじゃよ」


 そして、閣下はひとりで廊下を歩いていく。城内には、閣下のリズミカルな靴音だけが響いていた。


―――――

登場人物


ルパート=オーラリア辺境伯(グレア帝国宰相)


グレア帝国の宰相を務める男。51歳。

グレア帝国の名門の辺境伯家の当主であり、帝国宰相の地位にある傑物。

別名"帝国の守護者"。


辺境伯という立場ながら、傑出した政治センスで中央でも最高位である宰相まで登りつめた。

ヴォルフスブルク包囲網を作り出した張本人であり、グレア帝国が大陸最強国家として君臨しているのは彼の才覚が大きい。


ゲームでは最強の宰相と呼ばれている。軍師的な役割であり、最前線の指揮官として物足りない。

ただし、グレア帝国は優秀な指揮官を数多く保有しており、その誰かと彼を組み合わせれば無敵のユニットとなる。


魔力適性が高い彼が率いる魔導士隊や魔力砲兵隊の火力はすさまじく、一瞬で数千の兵士が溶けると表現される。防御が弱いユニットを率いていることが多いので、機動力でせん滅するのが定跡だが、高い知略で次々と計略を成功させて近づくことすら許されずに溶かされる。勝つためには、犠牲をかえりみずに人海戦術で突破するくらいしか道はない。


ニコライ=ローザンブルクと並ぶゲーム最強候補。

近接戦最強がニコライであれば、遠距離攻撃最強が彼である。


知略:110

戦闘:41

魔力:120

政治:99

スキル:カリスマ・威圧・大魔導士・先読み・建設スピード短縮・魔力増強

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― 新着の感想 ―
[良い点] 後輩と並ぶDさん専用パワーワード【魔力】 まぁ、あとは政略と戦略を駆使して生き残るだけですが・・・ はてさて・・・
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