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第251話 女帝出陣

「将軍、皇帝陛下の旗が……」


「うん。ケガをおして、出陣してくれたんだ。クニカズが作ってくれたチャンスをモノにするためにな。皆の者、陛下とクニカズのためにも、敵を倒す。全軍、突撃っ!!」


「「「おおう!!!」」」


 士気は最大限まで高まっていた。

 すでに決着はついていると思えるほど、力強い味方の掛け声とともに、塹壕から出てきた兵士たちは敵に向かって突入していく。


 ※


「皇帝陛下、ご無理をなさらず……」

 近衛騎士団長は、私を気遣ってくれる。たしかに、体調は良くない。立ち眩みや吐き気は、療養中で体力が衰えていたからか。


 だが、ここで彼らの意思を無駄にはできない。クニカズは、私たちを守るために必死に戦ってくれた。アルフレッドも他の将軍たちも、皆、……


 英霊たちにも、ここで君主が引いたら顔向けできない。

 たとえ、ここで私が死んだとしても、私の意思は生き続けていく。たとえ、私がここで死んでも、クニカズが生きていれば、国家の再建は可能だ。そして、大陸全土に平和をもたらしてくれるだろう。


「皆の者、よく聞きなさい。この戦場が国家の命運をかけた分水嶺です。ここで勝利することができれば、祖国の地から敵を排除できるのです。私はここで命を果てようとも構いません。私の意思は着実に別のものに受け継がれる。我々は、クニカズとアルフレッド、そして、多くの英霊たちが作ってくれた活路に賭ける。全力をもって、グレア・マッシリア連合軍主力を叩くっ。突撃!」


 私の叫びに近衛騎士団と帝都防衛隊の精鋭1万人が呼応する。戦況は最終盤に突入する。

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