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第180話 朝のふたり
ちょっと短いですが、サービス回ですw
「おはようございます、センパイ!!」
目が覚めたら、俺はいつもの異世界に戻っていた。よかった、あのまま日本に戻されていたらどうしようかと思った。
「ああ、おはよう」
隣ではいつものように彼女が寝ていた。ダンボールの妖精・ターニャが……
彼女の小柄な体が俺に密着していた。冷静に朝を迎えてしまうと、少しだけ目のやり場に困ってしまう。
「どうしたんですか、センパイ? ずいぶんと初心な反応ですね。昨日の夜のことを思い出しちゃいましたか? かわいいなぁ?」
目を少しでもそらしたら、肌色な彼女ばかり見えてしまう。
「ばーか。服くらいちゃんと着ておけよ」
「えー、いいじゃないですか。センパイのことを少しでも長く感じていたいんですよ。後輩のワガママ少しくらい聞いてくださいよ」
そう言って、彼女は頭を俺の左腕に沈めていく。
柔らかい肌の感覚が、俺を緊張させた。
「ねっ? お願い、せめてもう少しだけ……」
彼女はいつも以上に俺に甘えていた。俺はその様子を見ながら、ここに戻ってきた安心感を堪能した。




