成功とも言える失敗
遅くなってすみません…初めの所の名前を考えるのに時間が…ね?
私は本を開いた。瞬間流れ込んでくる情報。頭に流れる謎の人の声。
『言語:古代魔法語Iを獲得しました』
『言語:古代魔法語IIを獲得しました』
『言語:古代魔法語IIIを獲得しました』
『言語:古代魔法語をコンプリートしました』
『言語:魔法語Iを獲得しました』
『言語:魔法語IIを獲得しました』
『言語:魔法語IIIを獲得しました』
『言語:魔法語をコンプリートしました』
『勇者の力「魔」の魔法習得速度アップのLvが2に上がりました』
『勇者の力「魔」の魔法習得速度アップのLvが3に上がりました』
『勇者の力「魔」の火属性魔法「炎」「炎槍」「炎球」を獲得しました』
『勇者の力「魔」の水属性魔法「水」「水槍」「水球」を獲得しました』
『勇者の力「魔」の風属性魔法「風起こし」「鎌鼬」「風球」』
『勇者の力「魔」の土属性魔法「岩」「岩落とし」』
私は思わず倒れ込む。頭が痛い。ズキズキする痛みが私を襲ってきた。
脳の処理が追いつかなかったのだろうか…私はそう考えた。実際その通りだった。
他にも本を見るつもりだったが、この調子だと無理だと私は判断した。
私は戻る為にドアを開けた。
「あら?」
声がする。目の前には巨大な人。つまりお母さんが居た。
あ、バレちゃった。
私は心の中で素っ頓狂な事を呟く。
お母さんは目をキラキラと輝かせ。
「て、天才よぉぉぉぉ!!!」
と叫び、何処かに行ってしまった。
私は唖然としながらも部屋に戻り何食わぬ顔でベッドに戻ろうとした。
登れない…。
ベッドは今の私には高い位置にあり、登れない。もうどうとでもなれ。そう思い転移魔法で転移してベッドに入る。
魔力が切れたのか緊張が切れたのか私は気絶した様に眠った。
実際には魔力切れで気絶していた。それでも"疲れた"という感情のせいで魔力切れで気絶したのか、それとも緊張が切れたから気絶したのか、疲れて気絶したのかは私には分からなかった。
何はともあれ作戦は失敗したけど魔法も覚える事が出来たし、忌み子的な反応では無かったから成功だね。私はそう思う事にした。
次の日。私は色々と調べられた。魔力量はどれくらいだとか色々言っていたけど私はそれより眠くて寝てしまった。
暫く眠っている間に夜になってしまっていた。
私は新しく覚えた魔法を確認する。
ちゃんと覚えれているんだね
それよりも本を読むだけで…と言うか開くだけで魔法を覚えてるなんて…割とセコいよね。いや、でもこの世界では常識なのかも?勇者だからちょっとわかんないけど常識かもしれないよね!
そう思う事にした。
それもそうだけど勇者の力「魔」には助かりっぱなしだね。…この世界からは帰れるのかな。やっぱりあっちの世界ではもう死んでるから無理なのかな。
月明かりが少し照らされるこの部屋だと少ししんみりしてしまう。多分帰れる事はないんだろうけどやっぱり友達や家族にもう1度会いたいな。
そんな気持ちを抑えきれずに少し泣いてしまった。
月明かりのせいだよ…と私は誰に言った訳でもない言い訳を心の中で零す。
疲れた…精神的にも身体的にも疲れてしまった私は意識を途切らせた。
母親が何故魔法を使っている事に気づいたかは後々出てくる魔力感知です。
少々設定が歪かも知れませんが生暖かい目で見守って下さい。