表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら世紀末だった  作者: シルル
2/6

プロローグ 2

暗闇だった。


無音だった。


どれだけの時間そこにいたのか分からない。


そもそも自分がなんなのか。


こんなことを考えている自分は果たして存在しているのか。


何もかもが分からない。


分からないことが分からない。


分からない……。


ただ唯一、無限に引き伸ばされ、延々と流されていくような奇妙な感覚だけが辛うじてある。


それが刹那の瞬間だったのか、あるいは悠久の時を流されて引き伸ばされていたのかは分からない。


唐突に光が差した。


微粒子のようなその光は、知らぬ間に虹色に発光し、明滅を繰り返し、世界を包み込んでしまっていた。


「――あら、めずらしい。私までたどりつくなんて、まぁ~ずありえないんだけどねぇ。世界崩壊の前兆か天変地異の前触れかしら? あっ、はたまたグランドクロスかハイパーノヴァの虫の知らせ的なヤツだったりするのかな?」


そんな声がどこからともなく響いてくる。


「さて、どうするべきかしらねぇ~。――って、あら。この子」


声は何かに気づくと、思案気にうぅぅぅん、と唸り声を上げて、


「よしっ、きーめた! あなた面白いからターンレフトねっ♪」


まるで玩具を見つけた子供のような、無邪気な声でそう言ったのだった。


そして次の瞬間、


世界は白に包まれて、



「…………は?」


見知らぬ天井だった。

俺はなぜか、藁の上に寝転がっていたのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ