1話 始まり
「それでは伯爵夫人。今回私の話を受けて下さったのは何故ですか?私よりも他の大手出版社も婦人の話を書籍にする話が出ていますよね。何故私だったんですか?」
「フフフ。伯爵夫人ではなくジュリアと呼んで。」
「あ、はい。ジュリアさん、何故ですか。」
「フフフ。それはね、あなたが私と一緒で女性と言うこともあるわ。それにあなただったら私の気持ちを理解してくれた上で本を出してくれそうな気がしたの。直感ね。」
「そうですか。今回、ジュリアさんの本を出版出来ることを私は凄く楽しみだったんです。貴方のような人生を世の女性の多くは憧れています。どうすればそんなふうになれるのか。」
「それはね。フフフ。愛されたからかしら。女性はね自分から愛するより愛されるほうが幸せだと私は思うのよ。でも、これは私の経験からね。男性って女性が自分を愛していると思うと満足して浮気してしまうことも有るでしょ。女性はその人だけを見ることが出来るけど男性って何故それが難しいのかしら。特に自分に自身がある男性は特にその傾向が強いと思うわ。そして私も例にもれずあなたも知っている通り私は昔イギリスのホテル王と名高い社長のテオと結婚していたわ。話はそこから始るわ。」