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感情CUBE  作者: 刻咲 造花
12/27

12話 困った困った


 

・「良かったな。てめぇが冷めることすっからCUBEの力は使えなった。(ホントおもんねー。)でも雑魚はこれで十分だよな。」

楽羅は倒れているチグハグに吐き捨てた。


 

・「俺を狙って来たっつーことは、こいつもCUBE持ちか?なんか初狩りとか言ってたもんな。結構大胆なことしてくるもんだな。どーなってんだよこの国は。…………あーあ、俺のメダルが。これ保証とかあんのかなぁ……。」

楽羅はブツブツと文句を言いながらその場を後にしようとした。

すると、

ジャラッ……

コインの擦れるような音が聞こえる。


・「ん?」

楽羅が振り返ると、

・「!!」

数枚のコインが顔の目の前に飛んできた。

楽羅は咄嗟に顔を手で防ぐ。

コインは楽羅の腕に当たりその場に落ちていく。

 

シュッ!シュッ!

そして間髪入れずにまたコインが飛んできた。

楽羅は次の光景に驚き、

・「うおっ!」

咄嗟にそれをかわした。

 

ドゴーン!!!

楽羅の後ろで大きな音と共にまたもメダル台が壊れていた。なんと、コインと一緒にハンマーも飛んできていたのだ。

・「あっぶねぇー!!」


・「おしいなぁー。当たれば良かったのに。」

そこにはチグハグが何事も無かったのようにピンピンした様子で立っていた。

・「当たるかよ!あんなの!コインをデコイにハンマーって。大きさ違いすぎるだろ。初めっからハンマー投げとけよ。」

・「あ。」


・「あ。ってお前。こいつ本当の馬鹿なのか?」

・「つまりそれでも良いよ。どうせ、うぬはオイラには勝てないよ。」

・「はん。さっきまでそこで寝てた奴がよく言うぜ。今度は二度と起きられないようにしてやる、よっ!!!!!」

楽羅は走り出して、

シュッ!

右ストレートを打つ。

 

その時、チグハグの右肩がピクっと動いた。

・「(はっ!カウンター狙ってんのバレバレだっつーの。)」

楽羅はパンチのモーションを瞬時に切り替え、チグハグの右から来るカウンターを対処しようとした。

だが、


ズンッ!!!


・「うっ!」

気づくとチグハグの膝が楽羅の腹部にめり込んでいた。

楽羅の体はくの字に曲がる。

・「くっそ……」

楽羅は腹部を抑えながらよろよろと後ろに下がった。


・「痛かったー?でも痛かったよねー?」

チグハグは少し嬉しそうにそう言った。


・「(ちっ、なんだ今のは?完全に相手の動きは読んでたよな?)…………こんなん効きやしねぇよ!!」

楽羅は再び飛び込み、

・「(なら、この距離だったら……)」

顔面目掛けて後ろ回し蹴りをくりだした。


ガッ!


・「(よし防いだ。)」

チグハグは楽羅の蹴りを腕でガードしていた。

・「(少し距離を取りながら…)もういっちょう!!!」

次はローキックを狙う。

ガッ!

チグハグは少し体の重心を落とすように両手で楽羅の蹴りを捌く。


・「(よし!!今なら!!)」

楽羅は一気に距離を詰めて拳を振り下ろす。

ピクッ……

チグハグの体がそれに反応したのが分かる。

動いていたのは膝だった。

・「また膝かよ!!!(だが俺の方が速い。)」


ゴツンッ!!!


・「(は?)」

気づくと楽羅は床に這いつくばっていた。

 

なぜだか頭がクラクラする。

タラー。

楽羅の頭から血が垂れてきた。

楽羅は起き上がりながら、

・「痛ってぇ。どこから……頭突きか?」


・「そうだよー。軽く小突いたんだけどね。つまり効くでしょ?意識外からの攻撃は。」

・「意識外?俺はお前の攻撃をちゃんとっ、」

・「うん!!君っちはちゃんと読めてたよ。ちゃんとね。だからこそダメなんだな。」

・「………………。」

・「困っちゃうよねー。しかし困っちゃうよねー。ところが困っちゃうよねー。更に困っちゃうよねー。分かる。分かるよー。オイラも困っちまうもん。」

・「何言ってんだ?おめぇ?」


・「オイラは「困惑のCUBE」。はははっ。何を隠そうオイラ自身も困ってんだ。」

 

・「困惑のCUBE?」

・「そう。オイラはこのCUBEのせいで反射神経があべこべになっちゃってるんだ。」

・「反射神経?」

・「人間誰しも反射的に体が動くことあるよね?物が飛んできたから手で防ぐ、みたいに。あの能力が長けてる人程、戦闘センスがあるんたけど。及びあんたも素晴らしいセンスの持ち主だ。でもオイラの反射神経は言うことを聞いてくれないんだな、これが。さっきも君っちの読み通り膝を出そうとしてたんだよ。でも体が勝手にオイラの頭を揺らしたんだ。はあ、困っちゃう。困っちゃう。」

・「……なるほど、だから意識外か。つまり本来の反射が自分の意思とは関係なく勝手に切り替わっちまうってことか。」

 

・「そういうことー。オイラの能力「傍迷惑(バギング ミー)」って言うんだけど、オイラも手を焼いてるんだわ。トホホ……。」

 

・「でもいいのか?能力をそんなにベラベラ喋って。」

・「別に構わないよ。分かったところでどうせお前、オイラには勝てないし。」

そう言いながらチグハグは大きなハンマーを拾った。

 

・「ほぅ。いいぜ。そのお前の困り顔を苦痛で歪ませてやるよ。」



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