表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/25

LOG.15 ー 誕生 ー The Birth of a God

——実話。

俺と、現役モデルと、不倫と…。


こんな人生で、マトモは無理。


たった一度の出会いで、人生が壊れた。


これは、その記録。

————








ミカがいなくなった。


LINEは消され、電話も既読すらつかない。






帰ってくるよな……絶対……。


でも、

いくら待っても帰ってこない。


焦りと絶望が一周して、

やがて意味不明な思考に辿り着く。








…稼げば、帰ってくるんじゃないか?




街で目立つほど稼げば、


ミカも

“きゃーシンすごーい” って


すっぽんぽんでヨダレ垂らして戻ってくるはずだ。






そうだ!そうに違いない!


そこから“狂気の努力"が始まった。







ーーー







インスタ運用の教材を買い漁り、

Googleビジネスの勉強を毎日した。


無料セミナー、

有料セミナー、

怪しいサロン、


なんでもかんでも

参加しまくった。



整体の腕も磨いた。

お客様対応も鬼のように勉強した。


毎日徹底清掃して、

毎日インスタ投稿して、

営業スマイルも極めた。






「ミカがヨダレを垂らして欲しがる男になる」







その一心だった。





そんなアホな思考なのに

本当に店は伸びていった。





今まで手取り30万だったのが、

気づけば 120万 に届いていた。





やれるじゃん!俺!

がはは!俺は街の王で全ての1位!

俺様が通るぞ、道を開けろ!






…だが努力は、ミカには届かない。





本当に帰ってくるのか

分からない不安と


「俺は一体なんのために…?」

という感情が


順番に襲ってきて、

そろそろ耐え難いものがあった。






その反動は、

ある日突然“性欲の爆発”となった。







ーーー







仕事も伸びた。金も稼げた。


でも…夜になると、

どうしようもなく虚しかった。





その日、なんとなくスマホで

“高級メンズエステ”

と検索した。






…気晴らしのつもりだった。


近辺のエリアで

1番高いメンズエステを見つけた。




60分の料金は、


温泉旅館へ

家族旅行できるくらいの値段。




安かろう、悪かろうだからな。


絶対、

高いほうがいいに決まってる…。



スクロールしていたら、

目に入った名前があった。








ミカ








もちろん本人じゃない。

顔も違う、雰囲気も違う。

ただ“名前だけ”だった。






せめて名前だけでも。






そういう、情けない気持ちで指名した。








ーーー







部屋に通されて会った「ミカ」は

普通に綺麗で、

普通に優しい女性だった。



身長は俺と同じくらいで、

おかっぱみたいな、

ぱっつん前髪のショート。



顔は、

朝ドラ女優のように透明感抜群だった。






今にも、

"じぇじぇじぇ"と言い出しそうな雰囲気。






全然、初代ミカとは違う。


でも、違うからこそよかった。



施術が始まって少しした頃、

彼女が聞いてきた。






セラピ

「メンズエステってさ、

 彼女にはなんて言って来るの?みんな」

「嘘つかなきゃ来れないよね?」






それは軽い雑談のつもりだろうけど、

俺にはちょっと刺さった。






シン

「……彼女いないよ」






セラピ

「え!? その若さで、

 ここに来れる経済力あるのに!?」






すごく素で驚かれた。




つい気分が乗ってしまった。







シン

「彼女……いらないんだよね。

「 形式ばった、

 あの関係値が、イヤなんだよね。」

「だから、犬になりたい」






セラピ

「……犬?」






シン

「なんでも言うこと聞く犬。」

「呼ばれたら行く。欲を叶える。」

「なんでもハイハイ言うこと聞く…」

「そんな犬がいい」






俺はうつ伏せのまま、

少し、足をパタパタさせた。






これは完全に

初代ミカの“オマージュ”だった。


ミカが恋しくて、

全部を真似したかっただけだ。




これさ、冷静に考えたら、

成人男性が

20歳の女の子真似してんだぜ?



怖いよな。


普通に "新しい妖怪"。







だが、

セラピは一瞬ポカンとしたあと、

なぜか笑わなかった。


代わりに、

少し息を飲んでからこう言った。





セラピ

「……それさ、既婚者でも、いいの?」







シン

「え?」








セラピ

「私、既婚者なの。」

「でも旦那が鬼レスでさ…。」

「 だから、ここで働いてる」

「旦那が15個年上でね…」

「たまには同い年くらいの人とさ、したいんだよね」

「私まだ28だしさ……。おんな盛りじゃん?」

「でも遊ぶにしても周り結婚してるし…ってなると」

「独身のジジイしか寄ってこなくてさ…」

「ちょうど退屈してたんだよね。」




その“告白”が、

やけに生々しかった。


そして、

自然な流れで彼女が言った。




セラピ

「LINE……交換しない?」

「割り切りで会おうよ」










ーーー








交換した翌日の昼。

LINEがきた。







セラピ

『今日ひま?』

『アパート、行っていい?』







その数十分後。

俺のアパートの前に

彼女が立っていた。





部屋に入った瞬間、

昨日の施術のときより距離が近かった。





そこからの流れは早かった。




そしてスキル発動、

"首絞めプレイ"




最初は怖がってたのに、

途中からスイッチが入ったみたいに

彼女は体をピクッと震わせて声を漏らした。




セラピ

「……すご…

 首絞めってこんなにイイの……?」





想像以上にチョロかった。







セラピ

「……これ……すご……」

「あぐ……もっと…ぐっ」




そこから完全にハマった。


彼女は、

俺の“首絞め”そのものに依存していった。


何度も何度も

痙攣しては絶頂していた。


ミカ師匠…あなたの弟子は

こんなに立派なバケモノになりましたよ。








ーーー








気づけば夕方まで求め合っていた。


何時間、

2人で くっついていただろう。







こうして、

ミカがいなくなった後に生まれた、


“ミカ2号機”

つまり、ミカのレプリカが誕生した。





これが初めての"不倫"







そして俺はここから、

不倫の神様の片鱗を見せ始める。






あの日ミカに渡された“技”が、

次の女を壊し、

そしてその女が俺を必要とし始めた。




この瞬間、

ミカの犬だった俺は

ミカの“継承者”になった。



関わる人、全員を、地獄へ、ご案内。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ