表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/44

閑話.チョコ

さや:「ねえねえねえ陽ちゃん陽ちゃん」


よう:「なんだいなんだい彩ちゃん」


彩:「私気づいちゃったんだけどねえ……」


陽:「なんだ?」


彩:「う~ん……」


陽:「なんだよ、勿体ぶって。お前から話し始めたんだろ? さっと言えよ。さっと」


彩:「うん――この話ってさぁ……閑話っていうか、番外編多くない?」


陽:「今更な質問だな……」


彩:「作者ってば何考えてるんだろうね。本編だって、まだ人物の特徴がほとんどと言っていいほど描かれてないんだよ? なのに番外編て……」


陽:「そこはつっこんであげるなよ。元々が、ふわっとした安直軽率見切り発車の暴走特急みたいなもんなんだから」


彩:「そう言っちゃうと聞こえはいいけど。でも、時間という圧力にトレインジャックされちゃった、って感じだよね」


陽:「これじゃシベリアは走れないな。水野晴郎さんもびっくりだ」


彩:「天国に繋がってるといいけどね。縁の糸」


陽:「繋がってても見てないだろうな、たぶん」


彩:「そんなことよりさぁ陽ちゃん」


陽:「そんなことって……。はぁ。なんだ? 今度は」


彩:「バレンタインって、もう過ぎちゃったよね?」


陽:「ああ、今は春だからな。もう2ヶ月も前になるし、これから後10ヶ月もあるけど……なんでだ? 急にそんな気の早い話持ってきて」


彩:「ううん。2月から気になってたんだけど、チョコについて教えてくれないかな~? ってさ」


陽:「チョコについて? それこそふわっとした質問だな。具体的には何を知りたいんだ?」


彩:「いろいろ」


陽:「あのなあ、質問された方にとってしてみれば、そういうアバウトなのが一番無理難題なんだぞ? 解答もできなければ証明も難しい。何について話せばいい? 気になってることがあるんだろ?」


彩:「うん、あるけど……。一応この場は、チョコのことを知らない人のためにも、まずは基礎知識を披露しておいた方がいいのかと思いまして」


陽:「お前が構成のことまで気にかける必要はないんだけどな……。それに、嫌いな人ってんならともかく、チョコのことを知らない人なんているのかすら疑問なんだがな」


彩:「ちっちっち。陽ちゃん、それはあまりに配慮に欠け過ぎるよ。もしかしたらチョコレートのこと、『ちょこっと冷凍』の略だと思ってる人がいるかもしれないし」


陽:「無理矢理な模範例題を示すな。チョコレートのことを知らない人がいるかもしれない事実はともかく、お前の突飛な勘違いのさせ方は世の人々への侮辱にしか聞こえん」


彩:「冗談なのにぃ……」


陽:「まぁ、そんな悲しい顔するなよ。そうだな。チョコレートの漢字はわかるか?」


彩:「え!? チョコに漢字なんかあるの?」


陽:「ああ。と言っても、単なる当て字だけどな。チョコレートを漢字で書くと、『貯古齢糖』って言うんだぞ」


彩:「へえ。確かに、歯並びの悪い人は大変だもんね。『齢を重ねても古いものがどんどん歯に貯まる糖』ってことだよねっ!」


陽:「いや、それはまた無理矢理な上に悪いイメージしかわかない食べ物だよな。単に虫歯になる、なんてことにもなるし……」


彩:「でさでさ、私が悩んでたのは、なんで2月14日がバレンタインデーなのかなってことだよ」


陽:「ふーん。確かに、それは俺も知らないな。今まで考えたこともなかった。よし。ここは博学な賢君に訊いてみようではないか」


賢:「バレンタインデーって言うのはね、そもそもの発端はローマ帝国の時代にまでさかのぼるんだ。当時、青年淑女はともに生活することがなかったんだ。でも年に一度、2月14日にくじを引いて、ペアになった男女がパートナーとして翌日の祭りに参加したんだって」


陽:「ふうん。そこで過ごした男女が、大抵は結ばれたってことか?」


彩:「素敵だね……」


賢:「まあ、あくまでも一説で、諸説あるらしいんだけどね」


彩:「でも、それとチョコと何の関係があるの?」


賢:「チョコとバレンタインデーは、元々は違うものだったんだよ。いや、語弊があるね。バレンタインデーが『恋人たちの日』って呼ばれているんだけど、イギリスのあるお菓子会社が、この日にチョコレートを贈る風習を作ったんだよ」


陽:「じゃあ、それ以前まではチョコレートを贈ってたわけじゃないのか?」


賢:「そうだね。日本チョコレート・ココア協会がこの日を『チョコレートの日』として定着させたんだよ」


陽:「なるほど。その日に恋人たちの間でチョコが交わされ、チョコの売れ行きが最高潮になると……。うまく作ったもんだなあ」


賢:「ま、あくまでも日本だけどね」


彩:「日本だけなの?」


賢:「日本ではチョコを、女性から男性へと渡す運命的で素敵な日になっているよね。でも、ヨーロッパなんかでは違うんだ。男女関係なく、チョコと限定せずに、花だったりケーキだったりバレンタインカードだったりなんかを贈るんだよ。あっちとしてはクリスマスみたいにね」


陽:「じゃあ、ホワイトデーは日本独特なのか?」


賢:「そうなるね。韓国にもあるけど」


彩:「じゃあ、陽ちゃんにも、日本人としてちゃんと日本の行事には参加してもらわないとね~」


陽:「は? 何の事だ?」


彩:「もう、陽ちゃんってばぁ……。私、今年のバレンタインデーにチョコあげたのに、ちっともお返しくれないんだもん」


陽:「ちゃんとあげただろ?」


彩:「飴玉一つだったじゃん! しかも私の嫌いなハッカ飴! 陽ちゃん酷いよ!」


陽:「お前は板チョコだったじゃん」


彩:「あれだってちゃんと手作りしたんだもん! ちゃんとみんなに配ったもん!」


陽:「パッケージに「Meiji」と書かれた手作りチョコがこの世に氾濫してたまるか! しかもお前それ、思い切り「義理チョコです」って言ってるじゃねーか!」


彩:「仕方ないじゃん。私お料理できないし……。それに、あっちゃんも、れんくんも、みーちゃんも、いーくんもちゃあんとくれたもんっ」


賢:「ちなみに、ホワイトデーがある日本では、お返しが欲しいがために男性へチョコを配る女性が結構増えたんだってさ」


陽:「それみろ」


彩:「………………」


陽:「本気で泣くなよ……」


彩:「だって、双子して私をいじめるんだもん」


陽:「二人してって言え、せめて…………」



 ということで久し振りです、NOTEです。

 旅行に行っていたもので更新が遅れてしまいました。

 皆さんお忘れでなければ、私が学生だということはご存知かと思います。そうです、修学旅行です!

 京都きゃっほう!

 古都きゃっほう!

 舞妓さんきゃっほう!

 寺社きゃっほう!

 ――な感じでしたよハイ。

 ええ、すいません。調子乗りました。

 知るか、って感じですよね。

 まぁでも、こうして更新再開できてなによりです。

 だがしかし閑話ておい……。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ