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華姫奇譚  作者: 葛籠屋 九十九
第2章不死殺し編
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第40.7幕 今出来ること

風咲先輩から着信だ。特殊なショートカットキーを使って電話を応答状態に変える


「先輩どうしたんですか?」


俺は先輩に問うこんな状況下で電話をかけてくるという事はなにか掴んだか一大事だ。


「人質なんて本当に存在するのか?とっくにお前の不死性の糧になってるんじゃないのか?」


先輩の声が聞こえたが明らかにこちらに話しかけている訳では無い。話を聞く限り人質の話のようだ。という事は情報を渡すからこっちで解析して突き止めてくれという様な電話だ。それにしても先輩のこの煽り声中々ムカつく



「その言葉後悔させてあげましょう!」


これは今相対している女の声か。ドローンを先輩達の居るから方に飛ばしギリギリ見える位置で映像を確認するとそこには敵対している不死の男は見当たらず、液状の触手をうねうねとさせた女だけがそこに居た。ゲームなら敗北するとスチル解放的なパターンだこれ!あーでも雪城先輩と吉音先輩居るから絶対負けないんだよなぁ


「この人間の首を今すぐへし折って差し上げましょう」


わぁ物騒。そういう女の子は嫌いじゃないけど流石に冗談じゃないのは笑えないな


「地面から出てきたけどそれは本当に人間か?」


地面から・・・という事は地面に干渉する魔術式か。まぁあのでっかいゴーレムの時点でそれは分かってたけど。そうなると風咲先輩と雪城先輩は影じゃなくて地面に呑まれていたことになるのか


「なるほど。貴方はこれが人形ではないのかと淡い期待を持っていると」

「期待なんかしてねぇよ」


そこで電話は途切れた。これ以上は情報が引き出せそうにないのだろう。ドローンを集めて地面を徹底的に調査すれば何か分かるはずだ。今俺に出来る最大限のことをやってやる。そうじゃないと俺がここに居る意味が無い


いつもより早く、正確に指示を打ち込み解析を急ぐ


「魔力の川みたいなのが流れてる・・・もっと細部まで解析を・・・!」


さらに深く、細かく。丁寧に。魔力は大きな流れではなく小さな点で構成されていた。これは人が持っている微弱な魔力の流れみたいなものだ


「失踪および監禁事件って訳か」


キーボードに文字を打ち込みゴーレムと戦っているメンバー全員の携帯を通話状態にしてスピーカー、音量MAXの状態へと変える


「地面に失踪した人達が幽閉されていると思われます!急ぎ救助をお願い致します!」


「地下何メートルくらいだ!?」


桜花さんの声が響く


「20メートル付近です!」

「でかした!」


刹那、轟音と言っていい程の爆発音が響く。これは百合コンビのお淑やか担当だな・・・?

2分が経たないうちに東雲先輩とアリサちゃんの声が聞こえた


「要救助者発見!」

「うちらで助けます!」

「全員出たら事務所付近の避難所まで誘導お願いします」


「報告!」


桜花さんの声だ


「岩の巨人が自己崩壊、原因は不明」

「救助が終わるまでそのまま待機で周囲の警戒を!」


これであとは風咲先輩達の戦いを見守るだけになってくれればいいんだけどな

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