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華姫奇譚  作者: 葛籠屋 九十九
第4章 異端狩り編

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第25幕 魔女

 武蔵に入港したが敵襲はまだ無い。そして中心部までまだ距離もあるが提督の艦ではそこまで行くには大きすぎる。という訳でここからは我輩達だけで中心部へと向かうことになる。久那さんはどうやら艦に残るらしいから風切は久那さんに預かって貰っている。我輩はガンケースを背負える様に鎖を巻き付ける


 「全員準備はいいかしら?」


 琴葉ちゃんが甲板で我輩達に声をかける。腕組をして凛々しく、そして堂々と佇む。式典用の赤の生地に紫蘭と七宝をあしらった着物を動きやすい様に改良した物を着ていた事もありいつもより大人っぽく感じる


 「おう!」


 我輩は声を上げる。覚悟と決意を胸に脚を止めることなく突き進むために。それを表すのに言葉なんて不要だ。ただ一声だけで十分


 「護衛は任せて!全部斬り伏せて護り抜くから!」


 虎織も覚悟を決めた様に髪をポニーテールに纏めて勝負服でもある灰青色に白芒の袖が長い着物に青の帯、そこに刀を差し本気モードだ。一番のお気に入りの着物だし気合いの入り方がいつも以上だ


 「ウチも微力ながら琴葉ちゃん守るけぇね!」


 アリサはやる気満々というように言う。丈の長い鬼姫直轄に渡される特注の制服を羽織り太ももにホルスターとすこし軍人らしさがある服装、なのだが制服の下の学生服が異質さと調和を生み出していた


 「はしゃいで怪我すんなよお前ら」


 蓮は笑いながら軍服とも燕尾服とも青丹の白衣とも取れるカスタマイズされた制服に手を突っ込みタバコを吸うようにお菓子を咥える


 「じゃあ行くわよ。これからきっと厄介な奴らが私たちの行く手を阻むだろうけどその時はよろしく。提督、2日間お世話になりました。みんなを代表して感謝をここに」

 「気にしなくていいのでありますよ。皆が誰一人欠けることなく無事この艦へと帰還する事を心から願っております」

 「それじゃあ行ってきます!」


 艦を降り我輩達は武蔵の地に足をつける。そしてまずは携帯の位置情報を確認する。見たところ結構時間かかりそうだな・・・駅も結構先か。頑張って進むしかない。進行方向を見ると華姫には無い様な高いビル群。鏡の様な窓ガラスに太陽が反射し眩しい


 「ここが武蔵か。華姫とは比べモンになんねぇ高いビルばっかじゃねぇか。しかも無駄にギラギラしてやがる」

 「そういえば薬師寺は初めてだったわね。慣れれば悪くない所よ」

 「ちなみにここでは華姫で使ってる紙幣は使えんのか?」

 「使えるわよ。ここは基本的に円なら形式問わないってとこだから。まぁ独自通貨で円とか名乗ってる所のは交換必須だけどね」

 「なら問題ねぇな。これで足りねぇもんは現地調達できる」


 蓮は財布の中で札をパラパラめくりながらそんなことを言った。薬だろうか?それともまた別の物だろうか?まぁ今は気にしても仕方ないから気にしない方向でいこう


 「それじゃあ駅に向かってしゅっぱーつ!」


 虎織がテンション高めに腕を上げる。それにつられる形で我輩達も「おー!」と腕を上げ前へと歩きだす


 「このまま何も無いなんて事ないだろうから気をつけて行かないとな」

 「だな。首里からここまで一切敵影無しなんて怪しいにも程があるしな」

 「しかもやばい相手ばっかりで攻めてくるってなると厄介だよねー」

 「七罪甲冑だけでも厄介なのになぁ・・・」

 「まぁ出てきたらどうにか倒すしかないよね」

 「だな」


 我輩も虎織も刀に手をかけながら警戒しなが歩いているがそんなのが馬鹿らしくなるほどにビル街は平和で我輩達の服装はやたらと浮いていた。華姫なら和服の人も多いのだが武蔵はスーツやカジュアルな服で歩く人が大概だ


 「なんか、浮いてるわね」

 「仕方ないって」

 「視線が痛いわ」

 「電気街にでも行けば別に珍しく無い姿になるさ。まぁ電気街は通らないんだけど」


 しばらくそんな話をしながら歩いているとドンっと大きな音が響く。ビル間の暗がりの方からだ。追手ならまだ距離があるからアリサと琴葉ちゃんを抱えて走れば何とかなる距離だろうか


 「どうする琴葉ちゃん。走ってこの場から離れるか?」

 「いえ、下手に人の多い所へ行くのは得策ではないわ。音の方へ向かいましょう。もしかしたら関係の無い問題かもしれないけど」

 「了解」


 鯉口を切り刀の柄を握り距離を縮めていく。するとビルの間から黒いローブの人間が飛び出してくる。手には木製の大きな杖。その姿はまるで


 「追いついたぜ魔女」


 そう、魔女だ。その魔女が出てきてすぐに虎織の様な灰髪に琥珀の目。ジャージを肩に掛けた強気そうな少女が現れたのだ


 「ちっ、追いつかれたか。そこの人間がどうなってもいいのか?」

 「あ?人質なんて俺には通用しねぇよ。って・・・おや・・・師匠じゃん・・・それに・・・まぁいいや。言っとくけどその人達に手ぇ出さねぇ方がいいぜ?オレより厄介だろうからな」


 少女は我輩達を見てから少し面倒くさそうにそして嬉しそうにそういった。それにしても師匠?周りには我輩達しか居ないからこの中の誰かの事なのだろう


 「知った事か!」


 なんか変な戦いに巻き込まれた気がする。魔女はなんかこっちを睨め付けて向かってくるし少女は呆れてるし。なんかマジで分かんないまま応戦することになってしまった

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