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華姫奇譚  作者: 葛籠屋 九十九
第4章 異端狩り編

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第9幕 談笑

 「んで、訓練がてらに殴り込んだら見事に2人とも捕まって死にかけたと・・・こいつは傑作だな!」


 蓮がソファに座りながら大袈裟に手を叩いて楽しそうに笑う。まぁ人間砲台の件とか考えると蓮としては溜飲が下がるというやつなのかもしれない


 「笑ってないで手当てよろしく。我輩達じゃ包帯巻くのも手間取るわけだし」

 「はいはい、やらせてもらいますよ。っても湿布綺麗に貼って擦り傷に絆創膏貼る程度だけどな。お二人さん、そこ並んで」


 手早く何処が痛むとか怪我の程度を聞き手際良く絆創膏と湿布を貼っていく


 「最近腰が痛むのでありますがそこも・・・」

 「歳か!?まだ若いでしょうが!」

 「あっはっはっはっ!薬師寺殿は世辞が上手いですな!」

 「アリサ、自室で湿布貼ってやってくれ」

 「うちが?」

 「女性かつ付き合い長いだろ?さすがにここで背中出させて俺が湿布貼るわけにはいかないだろ」

 「ごもっともじゃねー。そんじゃ提督行こっか」

 「手間をかけさせますなアリサ」


 提督とアリサは仲良く話しながら部屋を出ていく。長く一緒に居たとは聞いていたが2人の後ろ姿はまるで姉妹のようだった。まぁ提督の推定年齢を考えると親子なのだろうが


 「風咲殿?何か宜しくないことを考えていたのでありますかぁ?」


 扉が閉まる前に提督がぬっと顔をだす。こわっ!思考読まれてる!?


 「いえ!なにも!?」


 答えると提督はふむ。と言ってから扉を閉めた。多分直感なんだろうなこれは・・・


 「提督に歳の話は厳禁だぜ?あの人ああ見えて、っとこれ以上は俺の命と筋肉に関わるからやめとく」


 大河の言い方的に多分怒られるというより腕立てとかそういうのの回数がめっちゃ増えるんだろうな


 「にしてもよ将鷹、奇襲してきたとはいえそこの旧友とっ捕まえて刃物向けたんだって?随分とらしくない事やってるな。綺姫のこともあるがらしくない事しすぎると疲れるぞ」


 蓮は少し心配そうにそう言ってくれた


 「心配ありがとな。でも、我輩は琴葉ちゃんを護る為ならどんな手を使ってでも脅威は排除する、今回はそういう仕事だ」

 「何から何までらしくねぇなぁ剣薙だったか?あいつにでも影響されたか?」

 「否定は出来ないなぁ」


 アイツを見習わないとと思う所も有るし、芯の通ったしっかりしたヤツだしな


 「お前はお前だ、無理はすんなよ。なぁ綺姫」

 「えっ、あぁ・・・そうね」

 「話聞いてたか?」

 「聞いてたわよ。薬師寺が将鷹を口説いてたわよね?」

 「綺姫ぃ!BL脳か!?今そういうフィルターかけて俺たちの事見てただろ!?」

 「おいおい将鷹、お前そういう趣味だったのか?てっきり雪城の事が好きなんだと思ってたが・・・」


 大河が引きつった顔をしながら何か可哀想なものを見る様な目で我輩達を見てくる。やめてくれ・・・そういう目で見ないでくれ・・・


 「そうなのよ・・・将鷹は虎織の事が好きなんだけど段々と薬師寺に惹かれて行って・・・」


 琴葉ちゃんが追い討ちをかけるように妄想を口をする。頼むからこういう場面ではその薔薇畑フィルターは外してくれ・・・


 「やめろぉ!話がややこしくなる!違うからな!?俺たちはそういうのじゃないし将鷹は雪城と付き合ってるからな!下手な事言うと俺の首が落ちる!」

 「全くだ。琴葉ちゃん、初対面の人がいる状態でそういう妄想を垂れ流すのはやめてくれよ?どういう物語を作るとかは別に気にしないけど我輩は世間体とかそういうの結構気にするんだからな?」

 「そうね、流石に初対面の人が居る時にはこのネタはやめておきましょう。それはそうと虎織、公式から許可がでたわ」

 「新刊一冊作れそうだね!」

 「我輩の彼女が同族(グル)だった!?それでいいのか虎織!?」


 虎織の意外な反応に驚愕してしまった。そして本人を公式と言うな琴葉ちゃん・・・


 「創作として楽しむ分には全然OKだよ。でもまぁ他の女と絡むのはNGかな!男と絡むのがギリギリ妥協ラインだし違う世界線の将鷹と見れば楽しめるよ。将鷹も読む?」

 「虎織からの許可も出たし草案書いて三巫女に頑張って漫画書いて貰いましょうか」

 「そっちもかよ!あとちょっと気になるから読む!」


 身内の輪が変わった方向に広がってた。三巫女自体悪い人達ではないけどなんというか複雑だ。身内をネタに同人誌を書いていたというやつでほんと複雑だ


 「読むのかよ!?」


 蓮が心底驚いたという表情で我輩を見ながらツッコミを入れる。大河は何故かドン引きしているが気にしない方向で行こう


 「まぁこの話は置いといてだ。今回の敵はかなり強敵みたいだけどどう戦う?」

 「能力がわっかんねぇ状態だと対策もなにもないだろ。それに格上倒すのはお前の得意分野じゃねぇの」

 「いやいや、流石に格上倒すのキツいって。虎織とタッグ組んでやっと倒せるかどうかが大概だぜ?」

 「それで十分じゃねぇか。お前らが倒して俺たちが全力で護る。それで問題ねぇ」


 ガチャリとドアが開き提督が部屋に入りながら言葉を紡ぐ


 「そうでありますよ。あんまり気にしても仕方ないのであります。それとさっき久那から通信がありまして敵は異形または人をやめている可能性が高いと報告がありました、そのことだけは頭の片隅に置いておくのであります」

 「ますますお前の専門分野だな」

 「異端狩り側がそっち側とはなぁ・・・」


 異形となると手加減する必要ない、でも出来れば穏便に済ませたい。そんな期待は船の揺れと轟音にかき消された

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