38話!
「あれが……ゴースト」
少し先に村が見えて、その中を半透明な人形の広い煙みたいな物が漂っている。
「数が……増えてんな」
ざっと数えて十五くらいはいる。十体だったらしいから、増えているという事だ。
「そんで、どうする?」
ゴーディルがクレブリアに聞く。
「作戦はないわ」
「ははっ、まさに突撃かい」
「どう考えても、今のところ、スケルトンの剣で攻撃してみるしかないわ……作戦というほどじゃないけど、攻撃が通用したら、全員に聞こえるように言って、それが撤退の合図よ」
クレブリアが言い終わる頃、ゴーディルが「お先」と言って、村に入っていく。それを見たゴーディルの仲間も一緒になって走っていった。
「みんな無理しちゃダメよ」
心配そうにクレブリアが言う。それに対して僕達は頷くと村に入っていった。
突然の襲撃者にゴーストはヒュンヒュンと飛び回って、なかなか剣が当てられない。当てられないからついサンダーアローを撃ってしまった。
「あっ」
サンダーアローはゴーストをすり抜け飛んでいってしまう。
「本当に当たらないんだ」
みんなを信じていなかった訳じゃない。でも心のどこかで当たるんじゃないかという気持ちがあった。
「エルさん危ない! 後ろ!」
セルカの声で咄嗟に横へ飛び退く。背後からゴーストが突進してきていた。取り憑かれてしまうところだった。
「セルカ! ありがとう!」
「いえいえ!」
僕は周りを見た。誰も剣を当てられていない。試す事もできない。唯一、剣を普通に扱えるゴーディルも逃げ回るゴーストを捉えられずにいた。翻弄されている気がする。
「ぐっ、しまった!」
突如、ゴーディルのそんな声が聞こえる。僕はそちらを見るとゴーディルの体にゴーストが重なる様にくっついていた。
「ゴーディル!」
僕はゴーディルのもとに近寄った。でもその時、ゴーディルが僕をめがけて剣を振り下ろしてくる。僕はその剣をなんとか防ぐ。
「すまねぇ! エル!」
「ゴーディル! 心を強く持って! 追い出して!」
そう言っている間にもゴーディルは攻撃を続けてくる。扱いづらい剣で防いでるせいで僕は押され気味になってきた。そして、ついに僕は剣を弾かれてしまった。
「逃げろ! エル!」
「でも」
その一瞬のせいで僕はゴーディルに押し倒されてしまった。
「なっ、やめ」
「違う! 俺じゃない!」
ゴーディルは僕の両手を地面に押さえ込んでいた。
2回目!




