22話!
「全員揃ったならもう出発しましょう……暗くなる前に宿街へ着きたいわ」
クレブリアがそう言うとヨルセダが頷いた。
「わたしも行けたら良かったのじゃが……すまないの」
「大丈夫ですよ」
「僕達はギルドの依頼を受けただけ、ヨルセダが気にしなくてもいい」
「……ありがとう」
ヨルセダが微笑んでそう言う。
「すまんのじゃ……さぁ、門の外に馬車が用意してあるのじゃ」
そう言うとヨルセダが門に向かって歩き始め、皆があとに続いた。門の外に出ると道の脇に五台の馬車が並んでいる。
「かなり大規模だわ」
「すごいぞ」
クレブリアとヴェールが少し興奮した様子で言った。僕も結構興奮していた。馬車なんて初めて見た。
「なんじゃ馬車は初めてかの?」
「初めてよ」
「初めてだぞ」
クレブリアとヴェールが同時に声を出す。
「まぁ乗り心地はそれほど期待せんでくれよ……全員で二十九人から変わっておらんな?」
「ゴーディル隊は二十四人だぜぇ」
ゴーディルが手をあげてそう言った。僕たちの人数が五人だから、二十九人だ。
「わかったのじゃ……人数分けは」
ヨルセダが言いかけるとクレブリアが口を開く。
「私たちが一番前の馬車に乗るわ、あとはそちらに」
「おう、じゃあ六人ずつだな……てめぇら、わかったか」
ゴーディルの呼びかけに男たちが一斉に声が上がる。野太い声が逆に新鮮だ。
「ではこれで出発できるのじゃ……各馬車に食料はのせてある、各自うまく活用してくれ、それから」
少し強めの言葉でヨルセダが続ける。
「皆の頑張りで助かる者たちがいる、じゃが……どうかくれぐれも一人として欠ける事のない様に……頼む」
頭を下げたヨルセダにみんなが少し驚いたようにすると「ぜってぇ帰ってくるぜ」「心配すんな」と声が飛び交った。それを聞くとヨルセダが嬉しそうに微笑んだ。
「それと、ゴーディル」
ヨルセダが思い出したようにゴーディルに声をかける。
「なんだい?」
「この依頼が終わってから、真っ当に生きる気があれば、仲間を連れてギルド……私の所に訪ねて来るんじゃ」
驚いたように一瞬、目を見開くとゴーディルが「何から何まですまねぇ」と頭を下げた。それから「行くぞ! てめぇら」と大きい声を出して馬車の一つに乗り込んだ。それを合図に男たちがそれぞれバラバラに馬車へ乗り込み始める。
「クレブリア君、ちょっといいかの?」
「何かしら?」
2回目!




