18話!
お腹の辺りが少しあったかい様な、締め付けられるような感覚を感じる。意識が徐々に覚醒していって、その感覚が何なのかわかった。
「お腹減った」
目が覚めた瞬間に僕はそんな声をあげる。すでに朝のようだ。また寝てしまった。昨日は夕食も食べずに寝てしまったらしい。ベッドの上で伸びをすると立ち上がって、窓の外を見る。まだそれほど人もいないから、遅い時間ではないみたいだ。
「お腹が鳴ってる」
ぐぅぅぅぅと聞こえてきてそれと同時に空腹感が襲ってくる。もう出発して、朝ごはんを食べよう。東門にのんびり向かえばいい。僕はそんな計算をする。
「あれ? そういえばネピアがいない」
いつもは高確率でベッドに居るのに。僕は辺りを見回すと杖が立てかけてあった。
「ネピア……ネピア?」
呼びかけるといつもよりゆっくりに出現する。
「起きたのに気付かなかった」
「起こしちゃってごめん、声かけずに杖だけ持って行けばよかったね」
「寝てはいない、休止してた」
休止、つまり寝ていたのだと思うけど、たぶん違うと言うだろうからそのまま話を続けた。
「お腹減ってさ……もう出ようと思うんだけどいいかな?」
「問題ない」
じゃあ行こうと二人で部屋を出る。みんなを起こすのも悪いし、そのまま一階へ向かった。宿屋を出ると通りを歩き出す。
「今日出発か」
「どれくらいかかる?」
「結局聞けずじまいだよ……昨日寝ちゃったし」
でも食料と馬車を用意するという事だったし、それなりに遠方なんだと思う。
「いつ頃集合?」
「あぁそれも聞いてないな……誰か僕の部屋に起こしに来たりした?」
「来てない」
「じゃあ東門で待ってれば大丈夫かな、早く着く分には問題ない」
僕はさっそく朝食の調達に向かう。今の今まで結局、食べられずにいた、カルウェッチを今日こそ手に入れようと決めていた。
「何でそんなにウキウキ?」
ネピアが不思議そうに聞くと僕は答える。
「カルウェッチを食べれるからだよ」
「あぁ、毎回食べれずに終わってる」
ネピアは思い出したように言った。僕との記憶をネピアが誕生するところまで共有してるからそこの辺りの事情は分かっているらしい。
「今日こそはさすがに食べられるよ」
僕はガッツポーズをしてそう言った。
「ネピアは物の味とかわかる? そもそも食べれない?」
「味わかる、食べる事も出来る、ただ食べる必要がないだけ」
「食べた物どこいっちゃうの?」
「残らず魔力に変わる……ネピアも自然の物を魔力に変換してる、風や日光いろいろ、食べ物も自然の物」
「そっか……じゃあカルウェッチ記念に一緒に食べようよ」
2回目!




