3話!
しばらく同時変換の練習をして、なんとかできるようになった。均等に同じ量の変換はネピアと一緒でも難しい。
「一応出来るようになったね」
『うん』
ただ、まだここからが本番だった。今からサンダーバーストとウィンドバーストを重ねる。サンダーウェーブという魔法で風にサンダーを走らせて、全方位に向かってサンダーが同時に飛ぶ。囲まれた時や一人で多人数を相手する時に有効だ。
「よしやろう」
僕は杖を両手で持つ。
「魔法陣展開」
足下に魔法陣が浮かび上がる。魔力を同時にサンダー属性とウィンド属性に変換する。やっぱり均等ではない。それでも。
「サンダーウェーブ!」
僕がそう叫ぶと全方位に風がビュッンと吹いて、サンダーが少しその風にのって青白く光った。静電気が出たぐらいの物だった。
『ウィンド属性がだいぶ多かった』
「うん、そんな気がした」
それでもできた事はできた。あとは練習してできるようにするだけ。理想としては杖の数回の斬撃あとに入れる。
「ネピアはやり方わかった?」
『うん……サポートするための感覚もわかった』
「じゃああとは練習あるのみだね」
僕達は練習を再開した。
サンダーウェーブはさっきより様になっていた。実用レベルまでなんとか持ってこれた。
「うん……これでまずはいいかな」
別行動してわざわざここまで来たのだからある程度の成果は得たかった。これなら十分な成果と言える。僕は少し休憩しようとその場に座った。
「疲れたね……先に依頼を達成しておいて良かった」
ここに来る途中でかみつきウサギを討伐した。前にかみつきウサギは作物を食い荒らしたりして、いろんな被害を出すと聞いて暇があれば討伐依頼をやろうと思ったのだ。
「簡単な依頼、疲れててもいける」
姿を現したネピアがそう言って小さくガッツポーズをする。ちょっと可愛らしくて笑ってしまった。
「ところでサモンズスペルってどうやるの?」
「説明できない……できるかわからない」
少し申し訳なさそうにしているネピアに僕は笑いかける。
「気にしなくていいよ……上級魔法が今日の目的でサモンズスペルはちょっと試してみようよ的な気持ちだから」
「そう……セーブスペルもだけどサモンズスペルは言葉で説明できない」
高等魔法と言われる所以かもしれない。習得にはとても時間がかかる。それを若い内に使えるようになったゴーディルはすごい人だ。努力の人。尊敬できる。
1回目!




