35話!
ゴーディルが突き出した手に魔法陣が浮かぶ。そこから一本の剣が出てきた。ゴーディルが握ると黒いオーラがその剣にまとわりつくように溢れ出てくる。
「スケルトンナイトソード」
「さっき召喚したのが持ってた剣」
一部だけを召喚したということか。僕は杖を構える。
「ネピア戻って」
僕の言葉に反応して、ネピアが消える。
「さぁお互いもう隠してるもんの無い全力だ」
僕は少し恐ろしさを感じる。ネピアと二人でも勝てるかどうかわからない。どう戦えば。
僕のそのスキをゴーディルは見逃さなかった。一気に距離をつめてきて、剣を頭の上から振り下ろす。僕は横に避けるとすぐに距離をとった。
「つれないねぇ、もっと仲良くしようぜ」
笑いながらゴーディルが言う。情けない話だけど人間相手にはとても抵抗がある。この世界では甘いのかな。
『エル? どうしたの』
「人間相手は抵抗が」
『ネピアが杖での攻撃は斬れない様にする、魔法はそれなりの強さまで大丈夫』
僕は少し安心した。斬れないなら致命傷にはなりにくい。それに当然ゴーディルも魔力をまとっている。魔法を当てても大丈夫なはず。
「相談は終わったかい?」
「あぁ、終わったよ」
「ははっ、そりゃ楽しみだ」
次は僕から仕掛けた。距離をつめ、左からの横ナギ、それにサンダーバーストをのせる。ゴーディルがしゃがんで避けると蹴りで足払いをしてくる。体勢的に避けられずコケてしまった。
「寝てちゃ危ないぜっ」
ゴーディルがそう言いながらコケた僕にめがけて剣を振り下ろす。シールドをはって僕は剣を受け止めた。ギリギリと音を立てて剣が迫ってくる。僕はサンダーアローを撃った。杖が横を向いていたから、そっちに飛んでいく。
「どこ狙ってんだ、全然ちがっうお!」
サンダーアローをコントロールした僕はゴーディルの頭にめがけていたけど、避けられた。当たらなかったけど僕はそのスキに立ち上がって距離をとる。
「あぶねえ、コントロールが上手いな」
「褒めてもらって嬉しいよ」
「ところであまり人の戦闘スタイルにとやかく言うのは好ましくないが……基本三種しか使ってねぇな、そんな最上級の杖があんのにもったいねぇ」
「たまたま見せるタイミングが無かっただけだよ」
「高等魔法か、そんな良い杖杖引っさげて、上級魔法って落ちはないわな」
ゴーディルがクツクツと笑った。上級魔法ってのが初耳だけど今は置いておこう。ひとしきり笑ったゴーディルが嬉しそうに言った。
「見せてもらおうか」
その瞬間、足元から複数のアンデットが這い出てきて僕の足を掴んだ。
「なっこれは」
アンデットの拘束に抵抗していると一瞬、背筋がゾクリと寒くなってゴーディルの方を見る。
1回目!




