34話!
騎士の姿をしたアンデットは動かなかった。コーディルは驚いた様子で再度動く様に言った。
「なんだこれ……失敗か」
アンデットは崩れるように消えていった。そして、ネピアが僕の前に姿を現す。
「マスター……ネピアはよくわからない、でも一緒にいたいって言うのが嬉しい……マスターといる」
「ネピア!」
僕は嬉しくなってネピアに抱きつこうとする。でもネピアに制止された。
「ネピア取り返す」
「召喚か? 人間?」
ゴーディルが困惑しながら言った。そんなの構わずネピアはゴーディルに接近する。
「どうなってるんだ、さっきから意味がわからん」
ネピアはかなり接近したあと突如、消えて、ゴーディルの背後に現れ、間髪入れずにそのまま脇腹を回し蹴りする。
「がはっ?!」
うめき声と驚きが混ざった声をあげゴーディルが後ろを振り向こうとする。するとまたネピアは消えてゴーディルの正面に現れ、杖を掴み取った。
「は?!」
ネピアは杖を持って僕の所までやってくる。
「スゴイ!」
「意表ついただけ」
「意味がわからん……なんだその娘は」
「杖のもう一つの姿だよ」
僕はネピアから杖を受け取りながら言った。それを聞いたゴーディルが「やられたよ」と笑った。
「そんな可愛子ちゃん隠してるなんて狡いねぇ」
もう冷静に戻ったのかゴーディルが余裕そうな態度でそう言った。僕も少し冗談っぽく言う。
「隠してたのはそっちも同じでしょ」
「ははっ、確かにそうだ! これは文句言えねぇな」
楽しそうにゴーディルが笑う。これで形勢逆転したと思ったけど、こんなにも余裕でいられるなんて。
「杖の嬢ちゃん名前は?」
「ネピア」
「それが俺を振った女の名前か……少しの間だったけどありがとな」
少し寂しそうにゴーディルが言った。なんだか悪い人には思えないと感じてくる。ネピアが律儀にペコリと頭を下げた。
「あなたが嫌いとわけではないので……マスター……エルの方がより一緒にいたかった」
「妬けるねぇ……ちょっとカッコイイとこ見せて略奪愛しちまうか」
「やめてー、ネピアの為に争わないでー」
ネピアが無表情に棒読みで言った。
「何言ってるの?」
僕はついそう言ってしまう。
「ははっ、お堅いよ、エル」
ゴーディルはそう言いながら右手を前につき出す。そして。
「魔法陣展開、サモンズスペル《アンデット・スケルトンナイト》」
「さっきの……召喚できないんじゃ」
「完全な召喚はな、ただ俺としてはこれがある意味完全だ」
2回目!




