33話!
「ゴーディル、あんたはその杖を使いこなせない」
僕はほとんど苦し紛れにそう言う。
「つまらない挑発に走るなよ」
「いや、これは本当」
何せネピアは僕との相性が一番良いんだ。
「ゴーディルはその杖の本当の姿を見た?」
「……苦し紛れに何言ってるんだ、わかった、見せてやるよ、使いこなせている証拠を」
ゴーディルがまた呪文を唱える。
「魔法陣展開、サモンズスペル《アンデット・スケルトンナイト》」
唱え終わるとゴーディルの前にひと際、大きく、装備が物々しいアンデットが現れる。
「どうだ、この杖のおかげで今まで召喚できなかったスケルトンナイトが召喚できる」
嬉しそうにゴーディルが笑った。どうして、ネピアはおとなしく使われているんだ。僕にはわからずネピアに向かって、叫んでしまった。
「ネピア! どうして黙って使われているんだ! 僕たちは仲間なのに!」
ほとんど泣き言のような事を言っている。僕はそう自覚はしているけど、仲間が裏切ったような悲しさに耐えられなかった。
「何か答えてよ!」
「何言ってるんだよ、これはただの杖だろ」
ゴーディルも困惑する様に言った。
「杖じゃない! 仲間だ! ネピア! どうして!」
すがるように僕がネピアに語りかけるとついに反応があった。
『ネピアはただの道具、持っている人の言う通りにする』
「違うよ! 君は道具じゃない! 人間で僕の仲間だ」
『魔道具の役目は持つ者にただ使われる事、本来意思ない』
「でもネピアは意思があった、考える力があった、自分はどうしたいの!?」
『ネピアは道具』
「考えて! ゴーディルの仲間になりたいならそれでもいい、僕の仲間でいたいなら戻ってきて!」
僕は大きく息を吸って声にできるだけ自分の思いをのせる。届いてほしい、道具なんて言わないでほしい。
「君は人間だ! 意思を持って、道具なんて悲しい事言わないで!」
そして、僕の思いをちゃんと言わないと。
「僕の所に戻ってきて! 僕はネピアがいなきゃダメなんだ! 君と一緒に居たい!」
喉が潰れるんじゃないかというほどに大声を出した。自分の思いを伝えるために。
「ヒュー、ヒュー、カッコイイねぇ、よくわからんが」
ゴーディルが囃し立てる声をあげる。途中からゴーディルは呆れたように笑っていた。攻撃も出来たのに何もせずに待っていた。それも強者の余裕か。
「さて、気が済んだかい? そろそろ再開といこうか」
ゴーディルが進めと号令をするように手を前に突き出した。
1回目!




