28話!
セルカとクレブリアと別れた僕達は進んでいた。
「エルと二人きりは初めてだな」
「そうだね」
微妙にどう話していいかわからず、変な間があいた。確かに出会ってからあまり二人っきりで話した事なかった。進んでいると目の前に見張りの男がいた。僕たちは声を潜めて、体を低くする。弱めにしたサンダーアローを当てれば良いかな。
「ヴェール少し離れて」
小声で言うとヴェールが僕の背後に回る。僕は魔力を弱めに保ち、右手を男に向け、サンダーアローを撃ち出す。うまく命中して男は崩れ落ちた。
「よし」
倒れた男に駆け寄って脈を確認する。
「死んでない……よかった、うまくいった」
「すごいぞ……これなら簡単だな」
「不用意に近づかなくていいからね」
ヴェールがすごいすごいと嬉しそうに笑顔を見せてくれる。なんだか嬉しくなって、僕はヴェールの頭を撫でた。
「さぁ次に行こう」
「おう!」
「ヴェール、声大きい」
「あっ、ごめんなさい」
少しのやり取りして僕たちは進んでいく。それから見張りの男を二人気絶させて進んできた。
「あいつらはどれくらいで起きちゃうんだ?」
「どうだろう、わからないけど、そんなにすぐには起きないはず」
それでもいつか起きちゃうんだろうな。全部を手早く終わらせないといけない。
「あっ、クレ姉だぞ」
そう言ってヴェールが少し先を指差し、嬉しそうにする。クレブリア達も少し小走りで近づいてきた。
「無事だったようね、よかったわ」
「そっちも無事みたいでよかった」
「それで、そっちは三人倒したかしら?」
「うん、三人倒したよ」
「じゃあ、こっちも四人倒したから、全部ね」
クレブリアが安心したように言った。その姿を見て僕はふと心配していた事を聞いてみる。
「見張りのやつらは……殺してないよね?」
「当然ですよ!」
セルカがそう言った。よかった、僕は一安心して、息を吐きだす。
「敵の心配とはお人好しね……ほんと」
「やさしさの現れですよ」
嬉しそうにそう言うとセルカが僕を見る。褒められると嬉しくてつい赤くなってしまった。
「さて、そろそろ次の行動に移るわよ、見張りはじき起きるわ、あるいは次の見張りが来た時に倒されたことが知れる、早くしないといけないわ」
「どうするの?」
クレブリアがニヤリと笑う。何か怖い事を考えている気がする。
「騒ぎになる前にアジトに侵入するのよ……そこで待つ」
2回目!




