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転生オーライ!  作者: 高岩 唯丑
6:リーダーたるもの先頭に
189/221

21話!

「強い個体が一匹現れただけで状況がかなり変わるわ……その一匹が次の一匹を守り育てる、そして二匹になったら、また守り育てる、巨大カミツキウサギが四匹くらいになったら、もう容易に勝てなくなるわね」

「その一匹が討伐できなかったらそうなる可能性があるの?」

「もし巨大化が成長パターンだったらよ? セレン近辺の状況が一変するわ」


 クレブリアの言葉に沈黙が広がる。その沈黙を破るようにゴーディルが明るい声で言った。


「クレブリアを連れてきてよかったろ」

「あぁ、そうじゃな」


 ヨルセダの言葉を受けて、ゴーディルがクレブリアにウィンクをする。


「とっ、とにかく……巨大カミツキウサギを討伐するのが先決よ」


 少し赤くなりながらクレブリアが早口で言った。


「そうじゃな、ゴーディル、巨大カミツキウサギはどれくらい強いのじゃ? 何人必要じゃ?」

「討伐なら俺の隊だけでいいぜぇ」

「ゴーディルは討伐に参加禁止じゃ」

「なっ、どういう事だい?」


 ヨルセダが渋い顔をして、ため息をつく。


「……ギルドの役割を超えてしまうじゃろ、ギルド職員が討伐してしまっては」

「……しょうがねぇな」


 ゴーディルは明らかに納得していない表情でそう言って、執務室を出て行ってしまった。


「この件はまだ依頼がないのじゃ、依頼を作る所から始めねばならんのじゃ、時間がかかる、そのうちに誰かが倒してしまうかもしれないのぉ」


 いろいろしがらみがあるのだろうか。わからないでもないけど。ギルドは自衛組織ではないから。依頼をヨルセダがでっちあげるまで待つしかないらしい。


「誰かが倒してしまうかもしれないわね」


 クスリと笑ったクレブリアが「行きましょ」とみんなを促して外に出て行こうとする。そこにヨルセダが思い出したように言う。


「ゴーディル達はしばらく任務はなかったはずじゃ……働きづめじゃったし遊びにでも誘ってやるといいのじゃ」

「そう……ありがとう、もう行くわね」


 そうして僕たちは執務室を出る。


「え? どういう?」

「もしかしてですけど、私たちで討伐ですか?」

「まぁそうなるわね」

「えぇ?! そうなの?」


 つまり僕たちがボランティアで討伐するという事だ。あまり放っておく訳にいかないし、それしかないのかもしれない。僕たちは急いでゴーディル達を追いかけ、捕まえる。


「ゴーディル!」

「ん? どうしたんだい?」

「協力して私たちで巨大カミツキウサギを討伐するわよ」

1回目!

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